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廉side
医師「起きた?って言っても夜中だから、もうひと眠りする?」
「ん−ん、寝えへん」
さっきまで寝とったから
全然眠くもなくて
むしろ…
「お話し、したいから…聞いてくれる、?」
先生にこの想いを
打ち明けて楽になりたかった
医師「ふふ、うん。もちろん、いいよ。廉くんのお話しなんでも聞くよ」
そう言って柔らかい笑顔を
向けてくれた先生に安心して
俺はゆっくりと最近の気持ちだったりを
先生に打ち明けて行った___。
「なんかな…最近、思うねん。俺の病気…、俺の心臓ようなってるんかなって…。もちろんすぐに治るなんて思ってもない。けど、こんなずっとしんどくて…下手したら発作の後よりもしんどくて…」
医師「うん」
そう、この怠さは
発作の後にも体感したりするけど
それと比にならんくないなもので…
「でも、先生は…心臓が頑張ってるから、安定させるためって言うてたから…これは治すためやなくて…俺の心臓が生きるために、命を繋げてるための薬なんやろなってのも分かっとって…」
医師「うん」
俺の拙くて、ゆっくりと
話す言葉でも、先生は
否定もせずに"うん"と
その一言だけで、すべてを受け入れてくれてて…
「でもな…もう、しんどいねんっ…しんどいっ、こんな苦しくてたまらん治療続けてて、意味あんのかなって…思ってしまってん…」
医師「そうだよね。ごめんね。先生、薬の事ばかりで…廉くんの心のケア十分に出来てなかったよね。ほんとにごめんね」
そう言って俺を抱きしめてくれた先生。
「っ、そんなことっ…」
先生はそうは言うけど
絶対違う。これだけは胸張って言える。
先生は、確かにあまり笑わへんし
口下手やけど…でも、心が優しくて温かいから。
俺も安心できんねん。
そんな先生やから、こうして安心して
胸の内明かせてんねんで?
医師「ううん。でも、これからはちゃんと廉くんの気持ちにも寄り添って行くから。お兄さんたちに言えないような事があったら、遠慮なく先生に言ってくれて、ぶつけてくれて構わないからね」
「っ、ありがと…」
医師「うん、今日はもうこの点滴のお薬一旦止めようね」
「え、そんなん…したら…」
医師「大丈夫。さっき言ったでしょ?安定してるって。だから大丈夫」
そう言って、点滴パックが
数か月前まで付けてたものに変って
段々、副作用が抜けていき
体が楽になって…
その夜は数か月ぶりに
ぐっすり眠れた。
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、 - 😃⤴⤴ (6月27日 18時) (レス) @page50 id: 1ac485f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - manaさん» manaさん、こんばんは。お返事が遅くなってしまい申し訳ないです。情緒不安定のお話しを読んでくださりありがとうございます。そうですね、どんな時も周りの方々のサポートと理解が必要ですよね。この話は特にそこを心がけて書いてたのでそう言ってくださって嬉しいです (2023年3月3日 20時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
mana - こんにちは。今回、廉くんの「情緒不安定」を読ませていただきました!周りのサポートって大事なんだなぁと改めて思いました! (2023年2月21日 12時) (レス) @page13 id: da9b4cff38 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬優花(プロフ) - 黒瀬 さくらさん» さくらさんおはようございます♪part20も私なりのペースで頑張っていきますのでよろしくお願いします(^^) (2021年2月1日 8時) (レス) id: b90b4ec0c7 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬 さくら(プロフ) - おはようございます!もう、パート20ですか…早いです!これからも優花さんのペースで頑張ってください。これからも応援してます♪ (2021年2月1日 8時) (レス) id: 6ea3f9f285 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒瀬優花 | 作成日時:2021年1月18日 15時