頑張り屋の廉くん10

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海人side

海「ってことだから岸くん」

岸「え？」

海「今日、KINGの3人お仕事入ってるんだけど、延期できるようにマネさんに頼んでおいてほしいんだけど」


廉は胃腸炎で仕事行けないし

紫耀はどう考えてるか分かんないけど

俺は今日1日廉の看病するって決めたから


岸「分かった。そう頼んでおく。だから廉の事任せたぞ」

海「岸くん、ありがと！」


それから急いで2階に上がった


海「おまたせ！」

紫「おかえり」


部屋に戻ると、ベッドの横になって

しんどそうに目をぎゅっとつぶって

何かに耐えてる様子の廉。


海「お腹痛いの？」

紫「見たいなんだけどさ、下すまで行かない腹痛らしくて…」


そう言いながら、紫耀の右手は

廉のお腹を摩っていて…


海「しんどいね、それ」

紫「うん」

海「一応、家にあった市販薬の腹痛薬と、前に廉が胃腸炎になった時に余ってた吐き気止め持ってきたけど」

紫「ありがと。れん、もう少し落ち着いたらお薬飲もうな」

廉(コクッ)


今日はあいにく廉がお世話になってる

病院は休みの日。

他に病院はやってるけど

それは廉の負担になるから連れて行かない


だから俺たちで治してあげなきゃいけないんだ。


それから少しして廉がフラフラな体で

起きて…それを紫耀が支えてあげて


廉「く…すり…」

紫「薬飲む？いいよ、海人ちょうだい」

海「はい！」


廉が自分からそう言うって

かなりしんどいんだ。


そう思いながら紫耀に、腹痛薬と吐き気止め

それから常温のスポドリを手渡して


紫「ありがと、廉ゆっくり飲んでね」


そう言うと廉は、口をあーって開けて


紫「いいよ、1粒ずつ入れてあげるからね」


と紫耀が廉の口の中にお薬を入れて

素早くスポドリを飲ませて…


廉がゴクッて飲んでくれて

また口を開けてくれたから、最後の1粒を入れた紫耀


廉「っ…飲めたっ…泣」

紫「よく頑張りました」


苦手なお薬を2錠も飲んだから

廉の目からは涙が出てきちゃってて


それを褒めながら優しく

親指で拭いてあげてる紫耀。


なんかほんとの兄弟みたい。笑


海「廉、ゼリー食べれそう？」

廉(コクッ)


そう聞けば頷いて

紫耀に寄りかかりながらイチゴゼリーを

食べ始めた廉。


海「美味しい？」

廉「ん、んまい」


良かった。ゼリーのお陰で

涙も引っ込んだみたいで

笑顔も見せてくれた廉。


半分食べてごちそう様して

そのまま紫耀の腕の中で眠りに落ちた廉。

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