頑張り屋の廉くん9

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廉side

メンバーには迷惑を掛けたくない。

これはずっと思ってきた。



けど、それを決めたところで

俺へのいじめは終わらんし、なくならんけど…


でも、それでも…

メンバーを守るんやって。


いつも迷惑ばかりかけてる

俺に出来ることはそれだけやから…



気づいたら眠っていて

朝を迎えていた。


廉「も、朝か…」


あれから悪夢は見いひんかったけど

けしていい眠りとは言えへんかった。


それから着替えを済ませて…

スマホを片手に降りた。


リビングに入る直前

俺の手の中で震えたスマホ。


それにびっくりして声が出そうになったけど

それをぐっとこらえて…


恐る恐るスマホを開く。



『おはよ、今すぐ○○倉庫に来い、1分でも遅れたら…どうなるかな』


という趣旨のメールが来ていて…


行きたくなかったけど、怖かったけど…

俺はリビングに入って…


廉「ごめん、急用入ってもうたからもう行くわ！」

岸「え、ちょ！」


そうリビングにいるメンバーに伝えて

カバンを取りに部屋に戻って、急いで家を出た。



廉「はぁはぁっ…」


全速力で指定された倉庫に向かうと…

先輩の他に、見たことがあるシルエットが４つ。


廉「え…？なんで…」


段々と近づいてくるそのシルエットに

怖くなって思わず後ずさりをしてしまう…



後輩1「逃げないでくださいよ。永瀬先輩」

同級生1「そうだぞ〜、久しぶりの再開なんだからさ？そんな怖がるなって！笑」


そう言いながら近づいてくる。

怖い、やだっ…



昨日夢で見たまんまの人たちが今

自分の目の前におる。


その事にどうしようもない

恐怖が襲ってきて…


でも、俺は結局反抗も出来ひんまま



この日は7人にされるがまま

殴られ、蹴られ、叩かれた。



廉「っ…はぁっ…げほっ…」

後輩2「先輩？調子乗んないでくださいよ？」

廉「乗ってなんか…」


しまった…

口出したりしたらあかんのに…


でもそう思ったころには遅かった。



先輩2「せ〜っかくこれでお終いにしてやろうと思ったのになぁ〜」

同級生2「永瀬、まだ俺らと遊び足りないんじゃないっすか？」

先輩1「そっか、お前すげーじゃん。永瀬、もう少し遊んでやるよ！」


終わりかけてたのに…

俺が口を挟んだせいで…


また、色んな方向から

足や拳が向かってきて…


俺は顔を守るのに必死だった…

顔に傷なんてあったらバレる。


先輩3「ありゃ気失ったか。つまんね」


そんな声を聞きながら俺は意識を失った＿。

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