頑張り屋の廉くん9

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廉side

暑い…

苦しい…

しんどい…


意識がなくても、そればかりが頭を埋め尽くす。


ここは、どこなんやろ…

俺は助かったんやろか…


夢と現実のはざまに居るような

不思議な感覚がしとる。


岸さん達、心配してるんかな…

早く、岸さん達の顔を見たい。


そんな事を考えながら

すぅーと暗闇に意識が吸い込まれていった__。




？「れ…早く…きて」


ん？誰や…

誰かが何か喋ってる気がする…


けど、それが誰何か

誰に言ってるんか分からんくて…


でも、なんとなくやけど

その声のする方に走って行けば

起きれるような、岸さん達に会えるような気がして…


俺は暗闇の中を必死に走った。


走ってる中でも確実に聞こえてる声。

その中でなんとなく分かってきたことがある。


それは…

俺、この声知っとるってこと。



そして…


？「廉、起きて…そのまま目、開けて！」


その声がはっきり聞こえた瞬間…


廉「っ…しょお…」


俺の意識は戻った。



紫耀side


翌朝、目が覚めて真っ先に廉の元に向かった。


紫「まだ起きてないか…」


昨日と変わらず、その目は固く閉じられたままだった。

それから岸くんも起きて、昨日と同じ位置に座ってただ廉の寝顔を見守る。


それから朝イチでメンバーが来てくれて…


海「おはよー」

岸「おう、おはよ」

神「廉は？変わらず？」

紫「うん、まだ意識戻ってない…」

玄「そっか、、」


それから海人たちも椅子を出して、廉に話しかける。


どれくらい話しかけてたんだろ…

廉の手がピクッと動いた気がして…


紫「え？！廉？」

岸「どした？」

紫「今、廉の手が動いた気がして」

玄「え？ほんと？呼びかけたら起きるかも」


その声に頷いて、みんなで廉に話しかける


紫「廉、早く起きて！」

岸「れん！」


みんなで呼びかけること5分…


紫「廉、起きて…そのまま目、開けて！」


俺がそういうと、ゆっくりと目を開けて…


廉「っ…しょお…」


俺と目があって、名前を呼んでくれた。


紫「よかった、本当に…」

廉「心配、かけて…はぁ…ごめん」

紫「謝んな」


そう言うとゆっくり頷いてくれた。


岸「ナースコール押すね」

紫「あ、うん。お願い」


岸くんがナースコールを押してくれて…

数分して、渡辺先生が来てくれた。


先「廉くん、よかった」


廉を見て、そう言った。

それから軽めに診察を受けて…


先「うん、問題ないね。でも熱下がるまでは入院ね」


そう廉に言った。

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