頑張り屋の廉くん9

いじめ ページ35

廉side

廉「んじゃ、行ってきまーす」

紫「はーい、楽しんできてね！」

廉「おん」


今日は久しぶりにもらえたオフ。

俺は、服を買いに出かけることに。


ホンマお出かけするん久しぶりやな。

どんな服、買おうかな〜？


なんて思いながら歩いてると…


？「あれ、永瀬じゃね？」


そんな声が聞こえてきて…

その瞬間一気に昔の事がフラッシュバックする。


？「あ、ほんとだ〜」


そう言って、3人の男たちが俺の元に来た。

やっぱり…この人達、俺の高校の時の先輩や。


そして、俺はこの人達に3年間いじめられてきた。

高校を卒業と共に解放された思ってたんに…


まさかここで会うなんて

思ってへんかった。


先輩1「あっれぇ、なに？怖がってるよ、こいつ笑」

先輩3「うわ、ウケる笑」

先輩2「体ガクガクしちゃって笑なに？遊んでほしいわけ？」


『遊んでほしい』この人達の遊びは

いじめのこと。この言葉は俺にとっては

呼び出されたんと同じこと。


逃げなきゃ…

ここで逃げなきゃ、また何かされる。


そう思ってるに、怖くて

声が出んくて、足は恐怖ですくんで動けん。


先輩1「なになに？『遊んでほしいです。先輩』だって」

先輩2「おうおう。いいぞ〜先輩がたーくさん遊んでやるからなぁ」


俺、そんな事言ってへん。

なんて心の中で反抗しつつも…


弱い俺は結局、何も出来ひんまま。

あの時から、俺は強くなってへんかったんや…



そのまま、先輩に腕を引っ張られて

誰も使ってなさそうな、人目の付かない古い倉庫に連れてこられた。



先輩1「うっし、始めっか！」


そう言われて、手始めに〜なんて言いながら

俺の鳩尾を狙って、グーパンを入れてきた。


廉「うっ…ゲホゲホッ…いっ…」

先輩2「あれ？約束忘れちゃったのかな？永瀬くーん？」


あ…

そうや、いじめられとる間は声も出しちゃダメ。

反抗してもダメ。


まだその約束残ってたんや…

なんてどこか客観的に見てる自分も居って…


先輩1「まぁ忘れちゃったんなら、もう一度教えてやるだけだけどな」


そう言って、鳩尾を蹴られて…

胸倉を掴まれて、壁に強い勢いでぶつけられて…


その瞬間息が出来なくなって…


先輩3「これから、いっぱい楽しもうな？俺ら、お前に久しぶりにあって、思い出しちゃったからさ？」

先輩2「お前の事いじめて、楽しかった時の事とかね？」

先輩1「あ、くれぐれもこの事はメンバーさんに言うなよ？」


そう言われて、やっと頷けた。

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