彼の所業 ページ42
「そんなに気にすることか?
やましいことがあるわけじゃなし」
「……クルルが言うと説得力に欠ける」
「お前さん、俺を何だと思ってんだよ」
「やましいことばっかり考えてるタイプ」
先程も、何をしようと思っていたかは不明だが、浴衣で寝ていないAに不満をあらわにしていた。そして、Aの胸に抱かれてニヤついていたのだから、クルルがやましいことを考えないとは思えない。
「んなことばっか考えてるわけねぇだろ」
ということは、やましいことを考えることがあると、自分から言っているようなものである。
まあ、Aはクルルがそういうタイプだということを重々、承知しているし、尚且つ、周知の事実ではあるのだが。
「果たしてそうかなー?」と呟きながら、クルルが今までしてきたことを思い浮かべる。
日向家に設置された数々の監視カメラで、日常を覗き見。
Aの部屋に設置された監視カメラで、Aの日常を撮影し、極秘DVDとして厳重に保管。
※尚、このDVDはすでにAの手によって破棄されている。監視カメラについても、何らかの手を加えたことにより、Aが録画を止めたいときに、いつでも止められるようになっている。クルルでさえも、この改造には手を焼いているらしい。
「侵略予算を稼ぐため」という名目のもと、女子高生の写真を撮影し、無断で売りさばいていた。
地球人の美少女フィギュアを作って、宇宙通販で販売していた。
…などなど、数えたらきりがない。
他にも思い出そうとすればあるのだろうが、Aはここで思考を打ち切った。
徐々にイライラしてきたためである。
「……おい。何考えてんだ」
「別に何も?
いいから早く戻んなよ」
クルルを抱きしめていた腕を離して、Aは再び眠ろうと目を瞑った。
「ふ〜ん」と言ったきり、何も話そうとしないクルル。彼の気配が近くにあるような気がして、Aは目を開けた。
「…っ?!」
先程よりも至近距離にクルルの顔があり、じっと見つめられたAは、驚いて声を上げそうになった。
……が、Aが声を上げてしまうことはなかった。
というのも、クルルがAの口を自分のそれで塞いだためだ。
「―――っ…は……だから長いってば…ふぅ…」
クルルがなかなか離してくれなかったため、Aは息がきれている。
「くくっ。ゴチ♡」
クルルはいつものように、自分の口元に手を当ててニヤリと笑った。
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あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます。本日は更新しておりますので宜しくお願いします★☆ (2021年8月13日 18時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日投稿お疲れ様です!今日は更新されないようですがゆっくり休まれてください! (2021年8月13日 1時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ゆかさん、ありがとうございます!お話の先を考えるのに、ちょっとゆっくりペースになってます。すみません…! (2021年8月9日 22時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。お疲れ様です! (2021年8月9日 0時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ありがとうございます!クルル人気ですね(*´>ω<`*) (2021年8月2日 20時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2021年7月28日 19時