渦巻く気持ち ページ39
「じゃあ、そろそろ戻るね」
「あ、ああ…」
「おやすみ。また明日」
いつもならクルルは「いい夢見ろよ」などと声をかけるのだが、それさえもできずにいると、Aは部屋から出ていってしまった。
「チッ……」
一人残されたクルルが、まだ火照る顔を冷ましていると、部屋から出ていったAが、ギロロとドロロと話す声が聞こえてきた。
「おや。A殿、こちらの部屋に来ていたでござるか」
「あ、うん。
ちょっと、クルルに用事があって」
「ん？顔が真っ赤だな。
まさかクルルに何かされたのではないだろうな」
「ま、まさか！日に焼けちゃったのかもしれないなあ…二人とも、おやすみ」
「ああ…」
「おやすみなさいでござる」
三人の会話を聞いたクルルは机に頬杖を付き、Aの赤くなった顔を想像した。
「昼間キスしたときはすぐ赤くなってたくせに…
何で今は時間差で赤くなってんだよ」
ぶつぶつ呟きながら、再びカメラを手に取る。
「色んな意味で今日眠れんのか？俺…くくっ。
あいつはどうなんだかなぁ…」
そのうち、部屋にギロロとドロロが入ってきた。
「おや？クルル殿の顔も赤いでござるな」
「確かに赤いな。
二人揃って日焼けしたのか？」
クルルは「人の顔じっと見てんなよ」と言って、顔を背けた。
「しかし、A殿は日焼け対策のためにも、化粧をしていたようでござるが…昨今の紫外線は、それ程までに強いということでござろうか」
「我々も気を付けなければな」
二人の会話を聞きながら、自分とAの顔が赤い理由を分かっているクルルは、一人、悶々としてしまうのだった。
★☆
部屋に戻ったAは早めに布団に入っていた。
朝早くに家を出て、到着してすぐ大繁盛となった海の家を手伝っていたので、疲れとともに眠気がやってきたらしい。
先程のクルルとのやり取りを思い返すことはあれど、怪談のことはすっかり忘れて眠りにつくことができたAとは反対に、クルルはなかなか寝付けずにいた。
少しだけ、クルルの脳内を覗いてみることにしよう。
「しっかし、あいつ、デパート行ったときと反応違いすぎねぇか。あんときは、俺と距離が近くなるだけで落ち着かない感じだったろ」
「なのに、自分からキスとか…元の姿んときは…まぁ、ちょいちょいしてたけど、この姿では今日したのが初めてだぞ…？
しかもあいつの前でこの姿になんのは二回目だし…」
「やっぱ分かんねぇな。Aってやつは…」
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あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます。本日は更新しておりますので宜しくお願いします★☆ (2021年8月13日 18時) (
レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日投稿お疲れ様です！今日は更新されないようですがゆっくり休まれてください！ (2021年8月13日 1時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ゆかさん、ありがとうございます！お話の先を考えるのに、ちょっとゆっくりペースになってます。すみません…！ (2021年8月9日 22時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。お疲れ様です！ (2021年8月9日 0時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ありがとうございます！クルル人気ですね(*´>ω<`*) (2021年8月2日 20時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2021年7月28日 19時
