枕は投げるものではありません。 ページ36
「こんなところじゃ言えねぇからまた今度な」
ニヤッと笑って、先程、Aが言ったことと同じことを返す。
「それさっき私が…もういい」
ぷいっとそっぽを向くAを見て、クルルは「くくっ」と笑っている。
「とにかく、眠れなかったら出てこいよ?
待ってっから」
クルルが、クルルフォンを取り出してAに見せた。「眠れなかったら連絡しろ」ということだろう。
Aは無言で、再びクルルから目を逸らした。
★★☆
やがて、一行は各々の部屋に戻ってきた。
それぞれが部屋に入ると、すでに布団が用意されていた。
「明日のためにも、早く寝ようか〜…」
早々と布団の上に横になった冬樹は、少し眠そうだ。
「冬樹殿、もう寝てしまうでありますか?」
タママは枕を持って「枕投げやりましょうよ〜!」と言っている。
「あんまりうるさくしたら、隣の部屋の姉ちゃんたちに怒られちゃうよ?他のお客さんにも迷惑になるし…振動とか騒ぎ声とか」
「ゲロゲロっ…旅行に来たら枕投げをやるのは基本中の基本でありますのに」
果たしてそうだろうか…。
「つまんないですぅ〜」
「ならば、うるさくしなければ良いのでありましょう?タママ、サイレント枕投げをするであります!」
「はーいですぅ〜!」
サイレント枕投げとは、声や音を出さずに行う枕投げのこと…らしい。そんなことが可能なのか不明だが、二人は無言で枕を投げ合い始めた。
「ちょっと二人とも〜!うわっ」
ぼふっと音がして、冬樹の顔に枕が命中した。
「当たった当たった〜!!」
「でも、顔はノーカウントじゃないですかね?」
「やったなー!!」
ケロロに枕を当てられたことで、冬樹も枕投げに参戦。
ばったばったと音を立て、声を上げてしまっているため、最早、サイレント枕投げではなくなっている。
やはり、枕投げで音を出さないことは不可能であったようだ。
と、そこへ隣の部屋から夏美がやってきた。
「こら!アンタたち何やってんの?!
うるさいわよ‼」
「ご、ごめん姉ちゃん!」
隣にはAの姿もある。
「だから、夏美も声大きいって…?!」
「ゲロゲロ!!A殿避けて!!」
「え?」
ケロロが振りかぶった腕を止められず、Aの顔に枕が当たるかと思われたとき、とっさに腕を伸ばした夏美が枕をキャッチした。
そして勢いよくケロロに枕を投げ返し、命中させる。
「ゲロゲロぉぉぉ!!!」
勢いよく投げ返された枕に当たったケロロは、どさっとひっくり返ってしまった。
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あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます。本日は更新しておりますので宜しくお願いします★☆ (2021年8月13日 18時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日投稿お疲れ様です!今日は更新されないようですがゆっくり休まれてください! (2021年8月13日 1時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ゆかさん、ありがとうございます!お話の先を考えるのに、ちょっとゆっくりペースになってます。すみません…! (2021年8月9日 22時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。お疲れ様です! (2021年8月9日 0時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ありがとうございます!クルル人気ですね(*´>ω<`*) (2021年8月2日 20時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2021年7月28日 19時