恐怖の会談 ページ32
「きゃああああああああ!!!」
「ぎゃああああああああ!!!」
クルルの顔を間近に見たタママとAが同時に悲鳴を上げて抱き合った。
「っ…!?!
Aっち、ちょ、うぅ」
Aがタママを力いっぱい抱きしめすぎたため、タママはAの胸に顔がうずまり、うめき声を上げた。
「ご、ごめんタママ…!」
慌ててタママから腕を離したAに、クルルが「そんなにびっくりしたか?」と言ったが、その表情は少し不機嫌そうだ。
「すごくびっくりしたよ…ああ、自分で注意しておいて、大きな声あげちゃったじゃない…」
「はあ」とため息をつくと、クルルフォンのライトを消したクルルが、Aの腕を引っ張って自分の方へ引き寄せた。
「んじゃ、面白そうだから俺たちも聞いていこうぜ〜?」
「おいこら、離せクルル!!
俺は部屋へ帰るんだ!」
ギロロは「怪談」という言葉が聞こえた瞬間、自分たちの部屋に戻ろうとしたが、クルルに腕を掴まれて帰れなくなってしまったのである。
「ちょっとくらい、いいじゃねえの。
みんなで思い出作ろうぜ?」
「うむ。一夏の思い出に怪談はおあつらえ向きでござるな」
「ドロロまで……思い出は作りたいけど、怪談は聞きたくないなあ…冬樹の怪談って、めちゃめちゃ怖いの知ってるでしょ?!」
そう。
冬樹の怪談は、それはそれは怖いことで有名なのだ。
できれば、彼が話す怪談を聞くことは避けたいと思っているのだが、クルルに腕を引っ張られて部屋の奥へ連れてこられてしまい、聞かざるを得なくなった。
皆が座っている位置はこうだ。
冬樹から見て、右から
夏美、ケロロ、タママ、ドロロ。
その後ろにギロロ、クルル、A
の順で座っている。
「では、みんな揃ったところで新しい怪談を始めます」
「うう、お手柔らかに…」
「くっ……」
ギロロはすでに気絶しそうである。
「怖かったら抱きついてもい…」
クルルの左側にいるAは、冬樹の話が始まる前にクルルの腕にしがみついた。
「うぅ…すでに雰囲気が怖い…」
ぎゅうっと自分の腕にしがみついてくるAを見て、クルルは上機嫌に「くくっ」と笑った。
「僕が知ってるのはみんな実話なんだけど…」
★★★★★☆☆☆
「……ということで、僕の怪談は終わりです」
「こ、怖かった〜〜…」
一同が一斉に脱力する。
冬樹の怪談が終わる頃には、恐怖に慄き体を震わせ涙を流す者もいた。
案の定、ギロロは涙を流しながら話の途中で気絶してしまっている。
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あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます。本日は更新しておりますので宜しくお願いします★☆ (2021年8月13日 18時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日投稿お疲れ様です!今日は更新されないようですがゆっくり休まれてください! (2021年8月13日 1時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ゆかさん、ありがとうございます!お話の先を考えるのに、ちょっとゆっくりペースになってます。すみません…! (2021年8月9日 22時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。お疲れ様です! (2021年8月9日 0時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ありがとうございます!クルル人気ですね(*´>ω<`*) (2021年8月2日 20時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2021年7月28日 19時