ここは海です。 ページ19
後ろから追いかけてきたクルルが、遠目にAを見つけた。
「あいつ、声かけられてんな…
やっぱ一人で行かせんのは駄目だな」
言うが早いか、クルルは急いでAの元へ走った。
★☆
「おい、何やってんだ。こんなとこで」
後ろから声をかけられて振り返ると、クルルが立っていた。
「え?あ、クルル…!」
人さがしをしているとはいえ、知らない人と話した後だったこともあり、クルルの顔を見て少しほっとしたA。
「ん?お前さん上着は?
たしか水色のやつ着てたよな?」
「それが…さっき砂のかけあいが始まっちゃって、そのとき砂まみれになっちゃったから着れないんだよね…水も少しだけどかかったから濡れてるし」
「誰だよそんなんしてるやつは」
「砂の掛け合いしてたのはタママとギロロ。
水かけてきたのはケロロと夏美。
大きなバズーカみたいな水鉄砲でね」
「はあ……何やってんだよ隊長たちは…
俺も混ぜろっつの」
トラブル&アクシデントが信条のクルルは、自分も混ざりたかったようだ。
「クルルが混ざったら、また面倒だからいなくてよかったけど…でも、あのパラソルにいたのに知らなかったの?」
「寝てたからな」
「あはは…」と苦笑するA。
「しっかし、砂まみれで水かけられたわりには、上着以外無事だったんだな」
「とっさに肩にかけてた上着を盾にしたし、ドロロが助けてくれたから、あんまり濡れなかったんだよね」
「ドロロが助けた?」と聴き返すクルル。
「うん、水が掛かりそうになったところをドロロが……」
「ドロロが何だよ」
「と、とにかくドロロが助けてくれたの…!」
何故か頬を赤くして答えるAを、訝しげに見つめるクルル。
Aは先程、ドロロが自分をお姫様抱っこして助けてくれたことを思い出して恥ずかしくなってしまい、言うに言えなかったのだ。
クルルはドロロの話をしながら頬を赤くするAが気に入らないようである。
「で、どうやって助けられたワケ?」
「だから、もういいでしょう?この話は…
それより、クルルは何で来たの?」
「お前さんが一人で行ったって聞いてな。
迷子になってねぇか見に来たんだよ」
「また迷子って言う…」
この間、新しくできたデパートに出かけたときも同じようなことを言われた。
「でも、それって私を心配して来てくれたってことだよね?」
「んー?まあ、そうかもなぁ」
この手の質問に珍しく否定しないクルルに、少し驚いているA。
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あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます。本日は更新しておりますので宜しくお願いします★☆ (2021年8月13日 18時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日投稿お疲れ様です!今日は更新されないようですがゆっくり休まれてください! (2021年8月13日 1時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ゆかさん、ありがとうございます!お話の先を考えるのに、ちょっとゆっくりペースになってます。すみません…! (2021年8月9日 22時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。お疲れ様です! (2021年8月9日 0時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ありがとうございます!クルル人気ですね(*´>ω<`*) (2021年8月2日 20時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2021年7月28日 19時