彼氏(？) ページ13
「っ……!?」
肩を引き寄せられたことにより、クルルと密着したAは、真っ赤になってクルルを見上げる。
「てワケでこいつは俺のだから、ちょっかい出さないでくれる？」
更にクルルのこの発言が、Aだけでなく夏美をも驚かせたようで、密着する二人を間近に見て赤面していた。
「ああそれと、言っとくけどこっちはこわ〜いヤツのツレだから、手ぇださない方が賢明だぜ？」
夏美を指差しながら言うクルルに、ナンパ男二人は少し怯んだ様子だが、めげずにAに話しかけてきた。
「ちぇっ。んじゃ君、次はその彼氏がいないときに遊ぼうぜー」
これだけ、クルルが牽制しているというのに、何とも諦めの悪い男たちである。
「君」と言って目を合わせられたAは、相手の神経を逆なでしないように気を付けて「お断りします」と言った。
Aの言葉が聞こえていない二人組のナンパ男は「そんじゃまたねー」と言って去っていった。
「ハイハイ、もう来んな〜」
クルルはAの肩をしっかり抱いたまま、空いている方の手でしっしっという手振りをしている。
「あ、ありがと、クルル……」
「んー？聞こえねぇな。
ほれ、さっさと行くぞ？」
Aの肩を抱いたまま歩き出そうとするクルルに、Aが「ちょっと待って」と止めた。
「もう大丈夫だから離して…恥ずかしい」
「もっと可愛くお願いしたら離してやってもいいが？」
少し意地悪な表情で言われて、Aの顔はますます赤くなる。
「〜〜〜ばか」
「くくっ。
こうしてた方が変な虫も寄ってこないだろ」
「え？」
小声で言った言葉はAには聞こえなかったらしい。
「なんでもね。ほれ行くぞ」
なんだかんだ言い合いながらも、クルルはAの肩を抱いたまま歩き始めてしまったので、Aも前に進むしかない。
肩におかれた手を振りほどこうと思えば振りほどけるはずだが…Aが離れようとすると、手に力を入れられて、離れることができなかった。
どうやら、この場を後にするまで、クルルはAの肩から手を離すつもりはないようである。
どんどん歩いて行ってしまう二人の後ろ姿を、頬を赤くして見つめる夏美。
「クルルのヤツ、なかなかやるわね…
それだけAさんが大事ってことか」
内心「まさか、あのクルルに助けられるなんて」と思った夏美だったが、Aがナンパ男に絡まれていたら、そりゃすっ飛んでくるだろうと思い直した。
ラッキーアイテム
ガンプラ
ラッキーケロン
トロロ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 71人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます。本日は更新しておりますので宜しくお願いします★☆ (2021年8月13日 18時) (
レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日投稿お疲れ様です！今日は更新されないようですがゆっくり休まれてください！ (2021年8月13日 1時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ゆかさん» ゆかさん、ありがとうございます！お話の先を考えるのに、ちょっとゆっくりペースになってます。すみません…！ (2021年8月9日 22時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。お疲れ様です！ (2021年8月9日 0時) (レス) id: 870d1da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(葵)(プロフ) - ありがとうございます！クルル人気ですね(*´>ω<`*) (2021年8月2日 20時) (レス) id: 66ac60b139 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：葵 | 作成日時：2021年7月28日 19時
