検索窓
今日:4 hit、昨日:80 hit、合計:346,191 hit

浮彫 ページ32

「俺らのせい?」


そう言った侑の目は酷く冷たかった。合わせたくもない。

否定しても肯定しても、次に放たれる侑の言葉は考えただけでも恐ろしい。


『なんで、』

侑「俺らと比べられんのが嫌やから辞めるって、そこまでバレーに熱入れてへんだんとちゃうん?

逆に俺らに失礼なんとちゃうか?」

治「ツム、辞めや」

『侑くんには何も分からんやろ!
同級生に悪口言われて、先輩からも嫌味言われる気持ちが!』


理由は比較対象ってだけじゃない。

こちらも負けじと言い返す。


『毎日聞こえるように悪口言わんねん!

私はただ気持ちいいバレーがしたいだけやのに!

私1人がみんなを不快にさせるくらいなら私がおらんなった方がマシやろ?!なぁ!!』

「そんなん俺かて言われたことあるわ。

それでも俺は自分のバレーに自信があったから辞めへんかったんや。

日頃から練習しとけばそんな簡単に自信喪失せんのとちゃうんか?

生半可にスポーツしとんなよ!」


痛いほど刺さる言葉。

じゃあ、あの時どうすればよかったんや。

あれ以上何をどうやって練習しろって言うんや。


『もう、ええ、侑くんなんか、だいっ嫌いや!!』

「そんでええわ!顔も見たない!」


バン!!と乱暴に閉められたドア。

過呼吸で息が苦しい。


治「ごめん…俺が話振ったからや」


その言葉を否定しようと精一杯首を横に振る。


治くんが背中をさすってくれるのに、息は荒くなるばっか。

ママの目にも不安が宿っとる。


私は泣き叫んだ。まるで幼い子供のように。

昔話→←歪曲



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (236 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
751人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , , 稲荷崎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

蓮乃(プロフ) - いちごミルクさん» ありがとうございます。頑張ります! (2021年8月20日 16時) (レス) id: a3e7dc92a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮乃(プロフ) - 抹茶さん» 直し忘れてましたすいません泣教えてくださりありがとうございます! (2021年8月20日 13時) (レス) id: 463321b6ab (このIDを非表示/違反報告)
抹茶(プロフ) - すみません!「環境」の北さんの妹の名前、紗依なのに夢主ちゃんは遥香ちゃんね。と言っています。その後も遥香ちゃんと言っていますが… (2021年8月20日 12時) (レス) id: 9f47d6b5fe (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - 面白いです!これからも頑張ってください (2021年8月20日 11時) (レス) id: 9c785aa451 (このIDを非表示/違反報告)
蓮乃(プロフ) - 桃のお茶さん» 嬉しいです!ありがとうございます!^ ^ (2021年8月17日 22時) (レス) id: 463321b6ab (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:蓮乃 | 作成日時:2021年8月1日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。