粉塵 ページ19
私が机と睨めっこする中、双子も春高に向けてバレーに没頭しとった。
1月の上旬に東京で行われる春高。
インハイの屈辱を返上しに行くんやと。
侑と治の空気がピリピリしとんのも分かる。
なるべく2人を避けるようにして生活しとった。
ただでさえ息詰まりそうやのに、一触即発なんかしたら死んでまう。
中学生活ラストの冬休みは嬉しいものじゃなかった。
24日から30日までの7日間、塾に篭りっぱなしの地獄が始まる。
通称、怒号の過去問ウィーク。
名付け親出てこいって言いたい。
ただいまの時刻は夜の23時。12月23日。
集中力がプツリと切れた私はスマホの電源を入れる。
大量のクラスL○NEの通知。
内容は全てしょーもない。
何にも考えてへんようなクラスメイトが羨ましい。
前期の面接だけで受かろうとする奴とか、見とるだけでイライラする。
『はぁ…ほんま何なん』
実はバレーを辞めたことをちょっと後悔しとる。
親友のみつばちゃんは、バレーの推薦で名門女子校に進むらしい。
嬉しそうに報告してくれたなぁ。
ちょっと後悔しとる自分にまた腹が立って、目の前にあったシャーペンを壁に投げつける。
辞めたい、逃げたい、死にた＿＿＿＿
「えらい音したけど、どないした？」
『あつむ、くん』
侑くんがこれ以上部屋に足を踏み入れようとする前に、声を上げる
『何もない！やから入って来やんといて！』
「すまん、邪魔したな…」
侑くんの顔を見た瞬間溢れた涙。
何故か分からんけど。
いつもなら慰めてくれる人が隣におるのに今日は1人。
よお分からんけど、苦しくて、夜は全く眠れやんかった。
気付いたら朝やった。床で寝とったらしい。
夜泣きすぎたから頭痛い。
リビングからはママと侑くんの声がする。
どうしても今日は塾に行く気になれやんくて、自分から先生に連絡した。
顔を洗いに洗面所に向かう。
冷え込んだ空気に身を震わせながら、冷たい水を顔に浴びると、一気に目が覚めた。
「あ、」
そこにやって来たのは治くん。
「おはよう。目赤いけどどないしたん」
ポン、と頭に手を置いて、目線を合わせるように屈む。
『ちょっと泣いただけ』
「しんどいやろ、お前も」
『っ、！』
治くんの一言で止まっとった涙が再び流れる。
治くんは子供か、と呟いて抱きしめてくれた。
「頑張っとんの、ちゃーんと知っとんで」
『おざむぐんっ、ゔぅ、』
「え、サムが泣かせたん？」
「ちゃうわアホ」
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蓮乃(プロフ) - いちごミルクさん» ありがとうございます。頑張ります！ (2021年8月20日 16時) (
レス) id: a3e7dc92a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮乃(プロフ) - 抹茶さん» 直し忘れてましたすいません泣教えてくださりありがとうございます！ (2021年8月20日 13時) (レス) id: 463321b6ab (このIDを非表示/違反報告)
抹茶(プロフ) - すみません！「環境」の北さんの妹の名前、紗依なのに夢主ちゃんは遥香ちゃんね。と言っています。その後も遥香ちゃんと言っていますが… (2021年8月20日 12時) (レス) id: 9f47d6b5fe (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - 面白いです！これからも頑張ってください (2021年8月20日 11時) (レス) id: 9c785aa451 (このIDを非表示/違反報告)
蓮乃(プロフ) - 桃のお茶さん» 嬉しいです！ありがとうございます！^ ^ (2021年8月17日 22時) (レス) id: 463321b6ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蓮乃 | 作成日時：2021年8月1日 15時
