腫れた目 ページ9
次の日、麻也達がいつもの様に笑って入ってくるからまた泣けそうになった。
麻也が席に着いてAの顔を見て笑って言った。
「泣くなって言ったじゃん(笑)」
A「泣いてないよ〜(笑)」
「そう?(笑)俺の知ってるAはもう少しぱっちりしたおめめなんだけどな〜ヽ(´o`ww
」
なんて笑って言った。
真司「ウッチーと話した?」
A「ん〜まだ(笑)昨日電話出なかったから篤人。当たり前だけどね^^;」
麻也「ウッチー責任感じてたからな」
A「そっか。でもいいの^^何も言葉かける言葉見つからなかったから」
そう言って教科書を探しながら笑った。
休み時間になっても内田はいつもの様に席を離れはしなかった。
ただ机に伏せて寝ていた。
「篤人、ジュース買い行こう^^」
3限目の休み時間にAが内田の机にしゃがんで声をかけた。
「早く!行くよ!」
そう言って腕をとって連れ出した。
階段を降りながら何も口にしない内田、そんなのも構わず歩くAがいた。
「昨日、ごめん電話」
やっと内田が口を開いた。
「いいよ、あたしも何て話せばいいか分かんなかったし。」
「うん。」
「電話にでてくれなくて少しほっとしたもん(笑)」
真っ赤に腫れた目をしていつもと変わらない笑顔を見せるAに内田は胸が痛んだ。
「お前泣いたの?」
内田が口を開いた。
「泣いてないよ〜そんな今日ブサイク?(笑)」
そう言って笑った。
「俺かっこ悪りーな本当。」
内田が目を細めて笑った。
A「そう?全然(^^)」
内田「自分の事しか考えてないなって」
「やっぱり俺から電話かければよかった」
A「いいよ〜(笑)」
内田「よくねーよ(笑)」
少しいつもの内田に戻った気がした。
自販機でジュースを買ってストローをさしながらAが言った。
「篤人、三年間お疲れ様^^」
「うん」
内田もストローをさしながらそう答えた。
三年間、ずっと側で見守ってくれたA。
寂しい思いもさせただろうし、沢山気も遣わせた。
それでも、ただただ笑顔で頑張ってこいと応援し続けてくれたA。
遠征中に電話越しに聞くお前の声に疲れなんていつも吹っ飛んだ。
「ありがとな」
たった5文字じゃ到底言い表せないけれど、この言葉しかやっぱり見つからない。
「うん。」
雨の音が響く中庭の屋根の下を歩きながらお互い呟くようにそっと言った。
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mayutaro(プロフ) - 昨日も読んだのに(笑)この終わり方がもうすでに切ないです。つづき読みたいけど読みたくないような、胸がきゅーっと苦しくなります。こんな幸せがずっと続くといいなになあ、と思って、ちょっと時間空けてから次を読みます(^o^) (2014年11月17日 21時) (レス) id: 311e7f2334 (このIDを非表示/違反報告)
kaaco(プロフ) - とっても、キュンキュンしました。 これからの2人と周りのみんながどんな生活を送るのか楽しみです。 (2014年7月18日 19時) (レス) id: c36d9ca609 (このIDを非表示/違反報告)
みか(プロフ) - これから切なくなりそうですね.. どうなるのか、楽しみ?です (2014年6月25日 18時) (レス) id: ae1dc2da16 (このIDを非表示/違反報告)
さゆ(プロフ) - なんか…まだ読んでないのにこの先が辛そうで…。今井さんも告ってないし。切なさ満載です。…という中でも「幼馴染」の章がすごく素敵でした。真司と素敵な関係。いいな〜。krndcさんの小説キュンキュンきます。素敵なお話をUPしていただきありがとうございます。 (2014年5月12日 12時) (レス) id: 6fd6da2112 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 高校最後の文化祭の話は凄くスキで文化祭の準備期間の所が大好き♪憧れます!!!卒業式のシーンは泣ける〜これからの2人は山あり谷ありでドキドキ☆☆part4に行ってきます。 (2014年3月18日 11時) (携帯から) (レス) id: 4c4984545e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:krndc | 作成日時:2012年6月9日 10時