love u i love u 3

伝えたい言葉 ページ47

皆と別れて、内田と二人になった。


内田も明日の朝、出発するからこの帰り道が最後になる。


お互いいつものように笑った。


内田「皆寂しそうに泣くのに、お前ら女子3人は泣き笑いだからな(笑)」


A「なんか泣く自分が可笑しくなったの(笑)」


内田「何だよそれ(笑)」


A「楽しかったな〜^^明日も学校行っちゃおうかな〜」


内田「コスプレ？w」


A「本当だ(´Д` )(笑)」


内田「もう女子高生のネームブランドは使えないからなw」


A「いいじゃん！春休みまでわw」


"明日から行くんだね"


この一言が切り出せないままいつもの様に家の前まで着いた。


最後になると分かっていても、こうゆうときに言葉が見つからない。


いつもだったら笑って言えるのに、いざとなると何も言えなくなるんだね。


そんなあたしを篤人は分かっていた気がする。


"頑張ってこい"とか、

"あたしの事は心配しないで"とか

"元気でね"とか


言いたい事は沢山あるのに、言葉に出来なくてただ内田の顔を見て笑って見せた。


そんなAの頭に手をやって

『じゃあな』

そう言って笑った。


『うん。またね』


この言葉しか言えなかった。


夜になってぼんやりとベッドに横になりながら昼間の事を後悔した。


やっぱり伝えなきゃ、そう思ったら自然と携帯の発信ボタンを押していた。


内田「ん？どうした？」


携帯から聞こえる篤人の声だけで胸がいっぱいになった。


A「篤人？」


内田「ん？」


A「"頑張ってね"...それだけ^^(笑)」


長々と言葉に出来ないから、やっぱりこれだけ伝えたかった。


内田「それでかけてきたの？」

内田が笑って言った。


A「ううん、篤人が寂しがってるかな〜って(笑)」


内田「ばか(笑)なあ、」


A「何？」


内田「多分、俺まめに電話もメールもできないよ？」


A「知ってる(笑)」


内田「うん(笑)だけど気持ち変わんねえから。心配すんな。」


そう言った内田が声は優しかった。


「うん。」


"やっぱり電話かけてよかった"


側に感じる内田の声を聞きながらそう思った。


内田「向こう着いたらまた連絡する」


A「うん^^」


"じゃあな"

"またね"


そう言って電話を切った。


涙は零れなかった。


またすぐ会えそうなそんないつもの声だったから。

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