love u i love u 3

来年 ページ33

「本当に？よかったじゃん！！おめでとう^^」


内田「うん」


少し間をあけて、やっと理解できたAが喜んだ。


サッカー部が次々に声をかけられてプロ入りが決まっているのは知ってた。


麻也達からもそんな話をちらほら聞いている。


だからなんとなく、もうそろそろ篤人の口から進路の話を聞くとそんな気がしていた。


「そっか〜」


"そっか"そう何度も呟くAは、何だか自分に言い聞かせている様だった。


A「本当にサッカー選手の内田篤人誕生なんだね^^」

内田「だな(笑)」

A「応援行く^^」

内田「じゃあ麻也とかと試合する時はどうすんの？(笑)」

A「えー！どうしよう(笑)」

なんて笑った。


"遠距離になる"


分かっていてもお互いその言葉は口にしなかった。


A「レギュラーなんないとファン辞めて他の選手応援するから(笑)」

内田「俺の背番号じゃないユニフォーム着るとか？(笑)」

A「その位シビアにいかないと(笑)」

内田「おい(笑)」

A「チャラくなんないでよ？(笑)」

内田「なるか(笑)」

A「頑張ってね！^^」

内田「うん」


喜んでくれるAに、改めて
"頑張らなきゃな"そう強く思った。


"篤人、おめでとう"

嬉しすぎるよとっても。


だけどね、

"あたしの事置いて行ったりしないでね？"

"サッカー選手になっても、ちゃんとあたしの事見ててね？"


なんてね。


ダメだね、こんな事言ってたら。


"あたしの事は気にせず頑張って"


"だって夢だもんね、

篤人がずっとずっと追いかけてた"


内田の顔をみながらそんな事を思った。


内田「教室帰るか？」

しばらくして内田が言った。

A「だね^^」


『来年も一緒に回ろうね』


は、もうないんだね。


毎年こうして二人で回った文化祭を思い返し、お互いそんな事を考えながら歩いた。


教室に戻りたわいない話をしていたら麻也達も順に帰ってきた。


ひかりと真司を冷やかしたりなんかしてわいわい騒いだ。


麻也といつもの様に言い合う内田をぼんやりAは見つめた。


"想像つかないや、まだ"


"来年の二人なんて想像つかない"


"ただ、こうして来年も一緒に居れたらいいな"


"そう思ってるよ"

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