りょうすけせんせい

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涼介side


手紙の内容は、当日のタイムスケジュールやご飯のメニュー、持ち物、さらに注意事項。

そして裏には、健康調査表。

これはお母さん達にも協力してもらって、明日から体温などの健康チェックをしてもらうんだ。

涼「今配ったお手紙は、皆が楽しくお泊まり保育が出来るようにするための、たいーせつなものです！皆、おうちに帰ったら必ずお母さんに渡すんだよ？」

「「はーい！」」

小さな手を一生懸命上げて返事をする姿に、思わず笑みがもれる。

涼「はい、いいお返事！それからね、このお手紙の裏には、皆が元気に過ごせてるかなーって確かめるためのチェックがあります。毎日チェックして、明日から先生に渡してね？」

裕「はーい！せんせーにぷれぜんとする！」

…プレゼントではないんだけどねぇ？

元気にそう言った裕翔くんの頭を撫でると、嬉しそうに目を細めた。

侑「ずるいっ、僕も！」

圭「俺もぉ…！！」

涼「はいはい、皆いーこ！」

8人の可愛い子供からこんなになでなでをねだられるなんて…！！幸せ！！！

…ちょっと多いけど…！

涼「それじゃあ、そろそろ帰る時間ですよ〜？列になってバスに向かってくださーい。…あ、雄也くん！ほら、襟入っちゃってる」

雄「えー？」

ぞろぞろと列になって出ていく中、雄也くんを捕まえて襟を直してあげる。

わぁ…すげぇ中まで入ってるじゃん。逆にすごい。

涼「はい、おっけい！」

雄「へへっ、ありがとっ」

すっかり部屋から誰もいなくなってしまい、雄也くんと二人で手を繋いでバスまで向かう。

立ち上がるときに少しフラッとしたけど、すぐに治まった。

…そして、バスまで向かう途中。

涼「…あれ」

園庭の柵の向こうの道路から、こちらをじっと見つめる女の人。

白いヒラっとしたトップスに、黒の長いスカート。

なんとなく、見覚えがあるようなないような…？

雄「…せんせ？だれー？」

涼「んーん…なんでもない！いこっか！」

きっと気のせいだな、と心で呟きながら、俺はまたバスに向かって歩き出した。

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