りょうすけせんせい

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涼介side


……朝。

涼「ん……っ……んんぅ…」

眩しいカーテンからの朝日の光に、開きかけた目をまたぎゅっと瞑った。

もう朝か……

たしか昨日……夜中に、足が痛くなって……

あぁ…加藤先生にお礼言わなきゃ………

涼「今……なんじぃ……」

手「8時前だよー！」

8時前か……8時前…

………8時前…？

涼「…………は！？」

頭で理解するのに時間がかかり、かなりの時差でガバッと起き上がった俺。

待って、8時前！？園児達が起きるのって8時だよな！？

手「わっ！びっくりしたぁ……おはよう、涼介せんせっ」

パニックになる中、側で既に掃除を始めていた手越先生が、にこやかに挨拶をしてきて。

涼「あ、おはようござい……いやいやいや、起こしてくださいよ！？」

時計を見ると、7時47分でカンッペキに寝坊。

あと約10分で子供たちが起きちゃう…それまでに掃除とか洗濯とか、やることあるのに…

手「あ、涼介先生はゆっくり準備してていいよー？」

涼「え…？」

やるべきことはたくさんあるはずなのに、そう言われて思わずキョトンとした。

対して手越先生は、相変わらずニコニコ。

手「昨日全然寝れなかったでしょ？痛み止め飲んだっていうのは聞いたけど、そのあとも時々呻き声聞こえてたよ？」

……そう言われて足に意識を集中させれば、足の痛みが治っていないことに今更気付く。

確かにまだ、ジンジンしてる……けど……

手「涼介先生は、寝ぼけ眼の園児達と布団を畳んで、ご飯を食べて、園児達をサポートしてくれればいーの！ご飯とか掃除はこっちでやるからさ」

涼「でも…」

手「ほら子供たち寝起きだとさー、どうなるか分かんないから。ね？園児達を頼んでも、いいでしょ？」

さすがに俺だけ何もしないのは…と思っていた束の間。

俺の心中を察してか、“頼んでも”の所を強調して手越先生は言った。

……はぁ、負けたなぁ…

涼「……精一杯面倒見ときます」

手「ん、任せた！」

二カーッと園児のように笑う手越先生。

それにつられ、俺もふふっと笑みをこぼした。

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