りょうすけせんせい

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涼介side


涼「どうしたの？怖くなっちゃった？」

圭「んーん…あの、あのね」

眉を下げながら、おどおどしたように言葉を紡ぐ圭人くん。

そんな圭人くんは、時折俺の足に目を寄せていた。

圭「まだ、あし、いたい…？」

すっかり前向きになったのかと思っていたから、困ったようにそう言う圭人くんに少しビックリ。

まだ気にしてたのかな…俺は大丈夫なのに…

涼「全然大丈夫！皆から元気もらって、痛くなくなっちゃったよ？」

笑いながらそう答えるけど、圭人くんの表情は悩んだような表情で。

…と思ったら、突然俺の足を凄く優しく触って、俺を見て微笑んだ。

圭「おなじまい、かけてあげる！」

…おまじない、ね？

心のなかで言い間違いに少し笑いながらも、どういうことか分からなくて…少しだけキョトンとする俺。

……そんな俺の足を、ゆっくり丁寧に圭人くんは擦った。

圭「…いたぁいの、いたぁいの、とんでいけっ」

……おまじない……って、これか…

一生懸命、真剣な顔で何回もそれを唱える圭人くんに、心がなんだかほっこりして。

本当にやさしい子だなぁ〜…

顔がにやけてしまうのを必死に隠して、圭人くんの頭をなでなでした。

涼「ふふっ、圭人くんありがとう！圭人くんのおかげで先生、もうぜーんぜん大丈夫になっちゃった！」

圭「っほんと？？」

涼「うん、ほんと！圭人くんは優しいなぁ」

えへへっ…と照れ笑いをする圭人くんは、本当に嬉しそう。

そんなに心配かけちゃってたのかな…

ニコニコ笑っていた圭人くんは、今度は「ふぁぁ…」小さくあくびをして。

少しだけ目をトローンとさせてきた圭人くんをだっこして、圭人くんのお布団まで連れていく。

涼「おねんね、しよっか」

圭「んぅ…するぅ」

お布団に入れてまだ頭を撫でれば、嬉しそうに目を細める圭人くん。

他の園児達も段々と静かになっていき、あっという間に夢の中。

皆のあどけなくて可愛い寝顔を見てから、パチっと電気を消した。

涼「…おやすみ、皆」

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