りょうすけせんせい

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重い気持ちのまま、さくら組の教室に入る。

もうお風呂は終わっていたみたいで、みんなが歯磨きをしている横で先生達は布団を敷いていた。

小「あっ、涼介先生…！大丈夫？」

涼「大丈夫です…すみません、ご迷惑をおかけして」

小「大丈夫大丈夫」

……何も聞いてこないのは、小山先生の優しさかな。

にこやかに笑いながらポンポンっと肩を叩かれ、俺はもう1度一礼した。

雄「りょうすけせんせぇ」

ふと声をかけられ下を見れば、少しキョトンとしたような雄也くん。

無意識に暗い顔をしていたのか、俺の顔を見て心配そうに眉を下げた。

雄「りょうすけせんせ、だいじょうぶぅ？」

涼「ふふ、ごめんね。大丈夫だよ？」

雄「…さっき、どうしたの？」

さっき…というのはきっと、俺が取り乱してしまったやつだろう。

まぁ普通、突然あんなんなった先生がいたら不思議に思うのが自然なことだ。

他の園児たちも、俺と雄也くんを見つめて気にしているみたい。

驚かせちゃったよなぁ…

涼「……どうしたんだろうね…先生にも分からないんだ。ビックリしたよね、ごめんね？」

雄「うん…」

あ、そうだ慧くん…

周りを見ると、丁度歯磨きを終えたらしい慧くんの姿があって。

涼「慧くん」

慧「…ほぇ？」

ぽけーっとしながら俺を見上げる慧くんと同じ目線になり、ふわふわの頭に手を乗せた。

涼「慧くん、さっきビックリしちゃったでしょ？ごめんね、驚かせちゃって」

慧「……んん…？うーん、もういいよぉ？」

にへっと笑った慧くんは、いつもより目が細い感じがする。

この反応は…さっきのことを覚えてるのか？忘れてるのか？

俺が悶々としていると、突然慧くんは、俺の胸に頭をぐりぐり。

慧「んぅ…」

………眠いのね。

涼「よいしょっ…さぁ、皆もねんねしよっか」

もう限界らしい慧くんを抱っこして、ひとつの布団に寝かせる。

周りはまだ賑やかなのに…すぐに寝息をたて始めちゃったよ。

加「みんなー？早く寝ないと、明日起きられないぞー？？」

手「ほら、お布団ふかふかだよー？」

俺らの声掛けで、まだワイワイしている教室の中ようやく布団に入ってくれた園児達。

……と、思ったら、1人だけトコトコと俺の方に歩いてきた。

涼「…圭人くん…？」

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