りょうすけせんせい

・ ページ39

涼介side


………宏太くん…

宏「せんせー、できたっ！！」

涼「…うん……できたねぇ…」

宏太くんの手には、ニンニクくらいちっちゃくなった玉ねぎ。

確かにお母さんから、料理の才能は無いみたいで…って懇談会のとき言われたよ？

でも、でもさ。玉ねぎの皮むきは出来るかなーって思うじゃん…？

光「ふふっ…」

コソコソ笑う光くんの前には、もう皮むきを終えた綺麗な玉ねぎたち。

光くんは問題ないみたい。

宏「わ、わらうなよぉ…ちょっとちっちゃいだけだもん…」

あぁ、宏太くん泣いちゃいそう…

初めての料理だもん、加減分かんなかったよね…

食材を切ってる圭人くん、裕翔くん、雄也くん、慧くんの方に行っちゃって、ちゃんと見れてなかった俺の責任だ。

涼「ごめんね？先生と一緒にやれば良かったねぇ…大丈夫大丈夫、宏太くん上手だよ？」

侑「こーた、へたくそ」

…侑李くんんん…！！！

俺が慰めた背後で毒舌を発した侑李くんは、何事も無かったかのように再び皮むきを再開してて。

宏「…おれ、もうやらない……」

侑李くんの言葉で完璧に心も折れてしまったようで、涙目のまま俯いてしまった。

うーん、どうしたものか……

そんなとき。

加「涼介先生ー順調ですか？おっ、皆上手に出来てるねぇ」

加藤先生がにこやかな顔で登場。…救世主！！

涼「あ、加藤先生！ちょっと宏太くん、お願いしていいですか？」

ちらっと、ミニサイズになった玉ねぎを見てそう言えば、もう理解してくれたみたい。

加「あぁ…分かった。宏太くん、おいで？」

よいしょ、と抱っこされた宏太くんの目には、零れ落ちそうな涙。

宏太くんが泣くなんて珍しいから、少し可愛いな…なんて。

涼「宏太くん、せんせーが初めてお料理したときよりも上手だよ？だから次は、カレーのお鍋、ぐるぐるしてもらっていいかな？」

宏「ぐるぐる…？」

涼「うん。おたまでぐるぐるーって。それまで少し時間あるから、加藤先生と待っててもらって？」

宏「…わかったぁ…」

ぽんぽん、と頭に優しく手を乗せると、嬉しそうにニコッとする宏太くん。

とりあえずは一件落着、かな…？

……この玉ねぎ、どう使おう…



ーーーーーーーーーーーーーー
楠木です！
昨日東京ドーム、参戦してきましたぁ♪
すごい良い席で、双眼鏡無しでもハッキリ見えるJUMP様のお顔…最高でした…
JUMP様、お疲れ様です！！年末忙しいと思いますが応援しております(*´ω`*)
幸せをありがとうーーーー！！！

あけましておめでとうございます！→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す