りょうすけせんせい

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涼介side


ずっと俺のそばについてくれてる、二人の先生。

途中から、帰って来た小山先生と増田先生まで一緒にいてくれて。

さらには他の組の先生も、俺らの仕事をやってくれて…

申し訳なさと情けなさと感謝とが俺を埋め尽くして、動けないのがもどかしくなる。

それから小一時間ほど経って…ようやく俺は、少しは動けるくらいに回復した。

まだ、目眩は少しするんだけど…

涼「あの、ほんとにすみません…何から何まで…」

手「なぁに、いいってことよー♪良かった良かった！」

ベッドで体を起こして座る俺の肩を、手越先生はポンっと強めに叩いた。

あの、手越先生…ちょっと痛いです…

増「にしても、ほんと良かったねぇ…とりあえず、今日はもう帰りな？なんなら俺送ってくし」

涼「えっ…」

もう…！？

まだ夕方の4時過ぎ。いつもなら色々やることもあって、帰るのは…遅番とか早番じゃなかったら、5時半くらい。

この時間まで仕事は全部任せちゃってたし、その分残ろうと思ってたんだけど…

小「え、じゃないよ。明日お休みするより、今お休みしておいた方がいいでしょ？」

職業癖からか、幼い子に話す口調が少し混ざったような話し方でそう言う小山先生。

それでも、やっぱり仕事にあまり穴を開けたく無くて…俺は素直に頷けない。

でも…

加「ほらっ、明日もし山田先生が休んだら、子供たち寂しがるぞ？」

子供たち、というワードにはめっぽう弱い俺は、加藤先生の言葉でゆっくり頷いた。

手「よしっ、決まりだね！俺もついてい…」

増「いや、手越先生はお仕事残ってるからね」

…途端に、手越先生の顔がサッと青ざめる。

小「はい連行〜」

手「えっ、ちょ、そんなぁ〜〜…！」

小山先生によって、叫びながら連れていかれる手越先生の様子を見て、思わず笑いがこぼれて。

さっきの罪悪感とかが、少しだけ和らいだような気がした。

見てるだけで楽しいなぁ…

加「…あいつ、病人がいるってこと分かってるのかな」

増「手越先生らしいっちゃらしいけど。…じゃ、帰ろっか山田先生」

涼「あっ…はい」

一気に静かになった保健室の中、まだふらつく体を支えてもらう。

動くと、治まったと思っていた目眩もまた出てきちゃって、体もなかなか重くて。

申し訳ないと思いながら、二人に全体重を預けて増田先生の車に向かった。

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