JUMP家 〜病系６〜

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光side


涼介の貧血の症状も、少しずつ治まっていった。

ふぅと息をついて周りを見ると、直樹君と恭兵君は仲良さそうに話していて。

いつのまに打ち解けたんだ…

宏「おっ、２人とも仲良くなってるみたいだなー」

恭「あ、宏太先生！涼介は？」

でもやっぱり、涼介のことも気になってたみたい。

恭兵君はすぐに宏兄のもとへ行き、直樹君も心配そうに恭兵君の後ろをついていっていた。

宏「もう大丈夫だよ。心配ありがとう。直樹君も」

直「いえ…よかった…」

今日初めてあったのに、そんなに心配してくれるなんてな。

優しい子なんだな。

そのあと、直樹君のお母さんは仕事があるらしく、帰っていった。

大「…あぁ！！」

侑「あーもううるさいな」

いきなり大貴が大声を出した。

ここにいる皆が、ビクッと肩を揺らす。

裕「で、どうしたの？」

大「俺らも直樹君となんも話してないと思って！」

…それだけかよ。

まぁ確かに、俺なんてほぼ毎日来るし、自己紹介とかもしないとな。

慧「俺も直樹君と話したい〜」

宏「でも、直樹君人見知りだから。人見知りにこの人数はキツいだろ」

そう言いながら苦笑いする宏兄。

なんてったって、９人兄弟だしなぁ…

だけど、直樹君から聞いた言葉は意外で。

直「あっ…大丈夫、です。早く仲良くなりたいので…」

と、控えめに言った。

圭「えっいいの？大丈夫？」

直「はい。もう、恭兵君もいるし…」

恭「すげー仲良くなったんだー！」

ふふんと自慢げに笑う恭兵君。

ということで俺らは涼介が寂しくならないように涼介のベッドの周りで、皆でわいわい騒いでいた。

宏「お前ら、ここ病室…」

圭「はははは！！」

恭「なにそれーー！！はは！」

雄「やっば！！」

宏兄がため息をついたのは、言うまでもない。

直樹君も、最初緊張していたのが嘘のように今は笑っていて、少し安心。

さらに…

裕「ほら、見てこれ！」

侑「ヤバくない？ヤバいよね」

直「ほ、ほんとだ…！ヤバい、ヤバいです」

そんな会話が聞こえて見てみると、裕翔たちがカメラで何かを見せていて。

チラッと覗いたら…

光「…はっ！！」

そう…それは、涼介が幼児退行したときの寝顔の写真…！

慧「あ〜、この時は大変だったよねぇ、可愛かったけど」

大「すっかり甘えん坊になっちゃってさー、可愛かったけど」

そんなくだらない会話をしていると、時間はあっという間で。

また明日来るから、という言葉を残し、この日は家に帰ったのだった。

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