〜６１〜 ページ20
Aside
ぎゅーっと、さらに腕に力を込める。
涼「俺…俺は…ここまで、この日まで頑張ってきたんだぞ…」
貴「…うん。もう、頑張らなくて良いよ。涼介は良く頑張ってたよ。やり方が少し、間違ってただけだよ。もう…こんなことしなくていいよ」
涼介だって、本当はもう分かってるでしょ？
こんなことをしても、何も意味がないって。
誰も得をしないって。
それに…本当は涼介だって、こんな残酷なことしたくないんでしょ…？
…カラン
足元に響いたその音。
視線を少し動かすと、そこには涼介が持っていたナイフが落ちていた。
涼介の顔に視線を向けると、山田ひろ子の方を無気力な表情で見ている。
…だんだんと、涼介の体の力が抜けていくのが分かり。
涼「…」
涼介は無言のまま、ゆっくりと力なく膝を着いた。
それを見て逃げ出そうとする山田ひろ子を、薮くんが少し脅して止めてくれた。
私は、膝を着いた涼介からも腕を離さず、ずっと抱きついていた。
…そのうち、涼介の目からはポタポタと涙が溢れていた。
涼「…俺……もう、嫌で…母親なんて思いたくないって……思ってたけど…やっぱり…あの日まで育ててくれたから……母親なんだって思うと…本当に殺してもいいのかな？って……」
私は何も言わず、コクッと頷いた。
涼「でも……ずっとやってきたことを…否定したくなかったしっ…もう戻れない、やるしかないんだって…考えて………復讐が楽しみで、嬉しくて…それがなんだか悲しくて……っ」
私たちが想像できないくらい、涼介の中にはいろいろな葛藤があったんだ…
涼「母親を殺すことにワクワクするなんて…超、心汚いなって…」
今まで黙っていた私は、思わず声を出した。
貴「涼介は、汚くなんかないよ…？だからこうやって止められたし…私たちも、そう信じてたから」
その言葉を放つと、その場には…涼介の泣き声とともに、遠くからパトカーの音が響いた。
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楠木りずむ(プロフ) - Waka→涼介☆翔LOVEさん» コメントありがとうございます♪そう言って頂き嬉しいです！応援ありがとうございます(*´∀｀)頑張ります！ (2016年7月12日 22時) (
レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
Waka→涼介☆翔LOVE(プロフ) - 面白かったです！ 次のお話も頑張ってくださいっ！ (2016年7月12日 22時) (レス) id: deda5e21bd (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - ありやまストロベリーさん» ありがとうございます！感謝感謝です(≧▽≦)頑張ります♪わざわざコメントありがとうございます(*^^*) (2016年6月10日 6時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
ありやまストロベリー - 移行おめでとうございます！それと最初の 涼介、涼也、涼雅、山ちゃんカラーもおめでとうです！〜second〜でも頑張って下さい！ (2016年6月9日 23時) (レス) id: 130e94bc60 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 涼介大好き♪さん» ありがとうございます！ほんとに嬉しいです♪最低でも１日１話は更新するようにしてるので、これからもよろしくお願いします！(*^^*) (2016年6月9日 18時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楠木りずむ
| 作成日時：2016年6月8日 21時
