〜５７〜 ページ14
Aside
外に出たのはいいけど、肝心の路地がどこにあるのかが分からない。
圭「ど、どうしようっか…路地なんてたくさんあるし…」
圭人が困ったように言う。
確かにこの辺は入りくんでいて、路地なんていくらでもある。
雄「くっそ…！急がなきゃ行けねぇのに！」
イライラしたように雄也が地面を蹴る。
きっと解決法があるはず…
冷静に、落ち着いて考えなきゃ…
貴「…あっ」
そうだ、そうだよ。
あれがあるじゃん…！
慧「なに？いい方法でもあった？」
貴「車…車だよ！杉田さんの車！」
確か、９時頃から路地で待機してるはず…！
宏「っそれだ！皆、車を探そう！」
車なら見つけやすいし…
ただ、杉田さんにバレないようにしなきゃだけど。
車はすぐに見つかった。
大きな高級感のある車だったから、見つけるのが簡単だった。
そして…車のなかには、少し長身の男の人。
恐らくあれが杉田さんだろう。
遠くからその様子を伺う。
宏「よし。皆、こっちから行こう！」
少しだけ回り道をして、なんとか杉田さんには気付かれなかったようだ。
涼介…涼介はどこ？
路地を進みながら、キョロキョロと辺りを見回す。
「…の…いで……じ…め…！」
微かに、左のほうから声がした。
私たちは恐る恐る、左方向に足を進める。
だんだんと声も鮮明になってきた。
光「…あ、山田…！」
ふと、光くんがどこかに指を指す。
その方向を見てみると…
貴「…っ」
ナイフを手に、鋭く尖った視線を一人の女性に向ける…涼介の姿。
その瞳は怒りや憎しみに包まれ、殺気に溢れている。
…怖い……
涼介は、確かに今、人を殺そうとしている…
その現実が私たちに、重くのしかかる。
涼介のあんな表情…見たくなかったよ…
背筋が凍るほどの恐怖に、思わず足がすくむ。
涼「…死ね…父さんと同じように…」
涼介は、ゆっくりゆっくりと山田ひろ子に近付いていく。
涼「お前に生きてる資格は…ないっ…！！」
涼介が、ナイフを思いきり振りかざした。
その途端。
私の、動かなかったはずの足が、反射的に動いて。
貴「涼介！！」
知らないうちに名前を叫んでいて。
気づいたら私は、ナイフを高くあげた涼介の腰辺りにしがみついていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 258人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
楠木りずむ(プロフ) - Waka→涼介☆翔LOVEさん» コメントありがとうございます♪そう言って頂き嬉しいです！応援ありがとうございます(*´∀｀)頑張ります！ (2016年7月12日 22時) (
レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
Waka→涼介☆翔LOVE(プロフ) - 面白かったです！ 次のお話も頑張ってくださいっ！ (2016年7月12日 22時) (レス) id: deda5e21bd (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - ありやまストロベリーさん» ありがとうございます！感謝感謝です(≧▽≦)頑張ります♪わざわざコメントありがとうございます(*^^*) (2016年6月10日 6時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
ありやまストロベリー - 移行おめでとうございます！それと最初の 涼介、涼也、涼雅、山ちゃんカラーもおめでとうです！〜second〜でも頑張って下さい！ (2016年6月9日 23時) (レス) id: 130e94bc60 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 涼介大好き♪さん» ありがとうございます！ほんとに嬉しいです♪最低でも１日１話は更新するようにしてるので、これからもよろしくお願いします！(*^^*) (2016年6月9日 18時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：楠木りずむ
| 作成日時：2016年6月8日 21時
