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涼『っ…………』
ゾクッと凍るような背筋。
一瞬にして鳥肌のたった、暑いはずの夏。
涼『っ、は………っ、んん………』
『…うわ、まただ。アイツ、またやすもうとしてるぞっ』
『おいやまだ、おまえ熱ないんだろ!べんきょうしたくないだけだろ!』
『りょうすけくん、ずるーい!』
幼稚園は比較的新しく、今みたいな事が起こることはほとんど無くて。
でも……入学した小学校は、かなり古い歴史のある学校。
しかも遠い昔、ここは墓地だったという噂があるくらいで。
都市伝説なんて言われてたけど……異常な霊感をこの頃から持っていた俺には、それが噂でも伝説でもない事実だということは安易にわかった。
涼『さむ……ぃ………っ、ふ…っ』
『さ、さむいい、だってよ!』
『やまだのうそつきー』
………本当なのに。
こんな嘘なんか、つかないのに。
先生からも変な目で見られて。
親まで、困らせて……病院をたらい回しにされて、無駄に医療費ばっかかかる、嫌な息子。
中学に入学するタイミングで、親の都合で引っ越すことになった俺は、このことを、隠すことにした。
けど………もちろん、簡単なことではなかった。
.
…まずい。
涼『っ………』
ビクビクと震える肩、凍る背筋。
入学してからすぐに感じた違和感に、段々と確信を持ち始めて……大きくため息をつく、夏休み前。
普段感じていた違和感が、その日は確実に強く、濃く、酷く俺を襲い始めて、人知れず焦りに震える。
大『山田ー?……えっ、お前顔色……』
涼『っ大丈夫!次移動だろ、行こう』
中学に入ってすぐ、人見知りだった俺に話しかけてくれた大ちゃんとはすぐに仲良くなった。
そんな彼にも、本当のことは言えず。
刺すように感じる視線のようなものに、どんよりと体も重くなる気がして、居心地が悪くて…飛び出すように教室を出る。
……でも、それじゃ改善は全くしなくて。
いつもより不調を訴える体は、むしろどんどん重くなっていって、周りの声も聞こえなくて…
大『山田!?』
涼『う……っ、………は………っ……はぁ』
教室から出て階段を降りてすぐ。
壁に凭れるようにして体を預けた俺は……それでも支えきれなくなって、その場にしゃがみ込んだ。
………なんで…なんで、ここに来てまで………
涼『さ、………む、っ、………ふ………』
大『さ、寒い………!?』
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楠木りずむ(プロフ) - かおりさん» ありがとうございます<(_ _*)>何せ週に2日供給があるので、色々お話は思いついてます…笑 書けるかは分かりませんが気長にお待ちください…!笑 (7月8日 21時) (レス) id: c2c351404b (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - じゃにの兄弟のお話大好きです!!やまふまかわいい!!笑つづきご検討願います!! (7月8日 20時) (レス) id: fcc852425b (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - まろんさん» ありがとうございます…!リクエスト制ではないので確約は出来ませんが、もし気が向いたら検討します…!笑 これからもぜひよろしくお願いしますー! (2022年11月23日 20時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - 『暗い話』好きです〜!!失明後のお話もみたいぐらい…! (2022年11月22日 20時) (レス) @page12 id: f96bfdb9c3 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 舞さん» 舞さんいつもありがとうございますー!!頑張ります!こちらでもぜひよろしくお願いします…! (2022年11月5日 22時) (レス) @page2 id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
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