Parallel World ー３rdー

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救世主かというくらい物凄くいいタイミングで社長室に入ってきたのは、もう大分顔見知りなハチさんで。

私たちの様子を見てギョッと目を見開いたかと思えば、今にも床に落ちそうな社長を、意外と簡単に持ち上げた。



いわゆる、姫抱き。

プライドの高い彼のことだ、きっと意識があったら顔を真っ赤にしてハチさんを怒るだろうな……



ハ「綾華ちゃんっ、大丈夫？」

綾「あ、私は全然っ……」

ハ「はぁ…も〜東郷のバカ！」



……おお……珍しくめちゃめちゃ怒ってる………



ぷんぷんなハチさんは、社長室の、オフィスチェアよりは安定感のある1人がけのソファに彼を座らせて。

相変わらず険しい顔で目を瞑る社長が、その浮遊感にかほんの少しだけ声を上げた。



唸ってるだけ、だけど。
生きてるみたいで、まぁ良かった。




ハ「本当は横にしたいけどな…」

綾「ベッドなんて会社にないですもんね」

ハ「うーん……早退だな。ちょっと待ってて！」



………待ってて、なんて言われても。

ハチさんが慌ただしく社長室を出ていったことによって訪れた静寂に…手持ち無沙汰に社長に近寄ってみる。



ソファとはいえ、1人がけ。

社長の脱力した体は元には戻らず、肘掛の所に上体を預けていて。



……全く。キングのくせして…

その、キツそうな表情に……思わず弟妹たちにやるように、その頭に手を乗せて、髪を撫でた。










ガチャッ









ハ「綾華ちゃん、綾華ちゃんも早退で！車2人乗っけてってあげるから、東郷のことよろしくね！」

綾「……は、はぁ！？」




東郷様 Fin.





(まだ2話しか放送されてないのに思わず書いてしまいました！！摂取し慣れてない胸きゅんに割と毎週疲労感漂いつつもしっかりと楽しんでいる作者です！！お久しぶりです…！！笑)

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