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………弱々しく聞こえてきた、ノック音。



だけどそれに返事をしても、扉が開く様子は無くて。




裕翔にひとことだけ声を掛けて、扉に近づいてそっと扉を開ける。

…………と。





慧「………え」


涼「……………」




扉の前にいたのは…………目を潤ませて不安そうにこちらを見上げていた、山田だった。





慧「……どした?中入る?」





……他の3人は何回が来てたけど………山田がここに来るのは、初めて。



ちらっと部屋の中を覗いた彼は、裕翔の姿に気づいたのか、何も言わずに立ち去ろうとするから。

思わずその手首を掴むとビクッと肩を震わせて、怖がるみたいに俺の方に振り返った。




いや、そんなビビらなくても…






慧「中入ろ、山田」

涼「……っ」




手を引こうとするけど、その場に立ち止まって、子供みたいに首を振って拒否する山田。

だんだんじわじわと目に涙が溜まってきて、今にも零れ落ちそうだ。

握った手は強ばって、ほんの少しだけ震えているのも分かる。



というか、なんというか。

凄い、怯えてる……??




慧「裕翔1回帰すからさ。それならいい?」

涼「んーん……っ」

慧「んー………じゃあリビング行く?」




裕翔がいるから嫌なのかと思ったけど、そういう訳でもないらしい。

じゃあ光たちがいた方がいいのかと思ってリビングを提案したけど、これもやっぱりダメ。




慧「じゃあさ、1回山ちゃん自分の部屋戻ってて?俺裕翔と話したらすぐ行くからさ」





そう言えば、ようやく納得したのか………ちっちゃく曖昧に頷いて。

俺の手を振りほどいて、走っていってしまった。




……唯一1度も話を聞いていなかった山田。

もっと早く聞いてあげた方が良かったかなぁ………?




裕「伊野ちゃーん?だれぇー?」

慧「………あー…いや、光が洗濯物届けに来てくれただけ。ほら、裕翔もそろそろ部屋戻ったら?」

▽→←▽



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楠木りずむ(プロフ) - Mizukiさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(;;)新作でもよろしくお願いします! (2022年12月12日 7時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
Mizuki(プロフ) - 新作おめでとうございます!いつも楽しく読ませて頂いてます(^-^)楠木さんのペースで更新頑張ってください。応援してます! (2022年12月12日 1時) (レス) @page6 id: e4dddfb1f4 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 舞さん» こちらこそありがとうございます…!こちらの作品もぜひよろしくお願い致しますー!! (2022年12月11日 22時) (レス) id: e61df9c711 (このIDを非表示/違反報告)
- 新作おめでとうございます!そして、ありがとうございます!りずむさんのペースで更新頑張ってください!応援してます! (2022年12月11日 21時) (レス) @page6 id: c5058b1ba0 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» コメントありがとうございます…!こちらこそいつもありがとうございます!今後もよろしくお願い致します(*^^*) (2022年12月11日 21時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2022年12月11日 21時

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