宏太いじめ 4 ページ23
宏太side
全てを光に話終わったときも、不思議と涙は出なかった。
どうせ話しても裏切るだろ…という気持ちが、心のどこかにあったのかもしれない。
光「そっか…気づいてやれなくてごめんな?」
宏「…いや、別に」
思わず冷たい態度を取ってしまう俺。
こんな兄貴を光は、皆は、どう思ってるのかな。
そんなことを考えながら、ボーッとする。
結構長い間、ボーッとしていたと思う。
光は多分、ただボーッとしてるんじゃなくて考え事をしてるんだと思うけど。
光「やべ、もうこんな時間か。話してくれてありがとう。…とりあえず、ご飯食べろよ」
宏「あ…うん」
そうだ、そういえば食べてないんだった。
俺に気を使ってか、じゃあなと言って部屋を出ていった光。
俺より兄貴っぽいかも、と思いながら、ご飯を口に入れた。
もう11時かよ。これは昼御飯だな。
ご飯を食べたあと、眠っていたようだ。
気づけば夕方になっている。
…コンコン
起きてまたボーッとしていたら、ドアがノックされた。
宏「…何?」
光「宏兄、あの…皆にあのこと話したら、宏兄に会いたいって…入れても良い?」
出来るだけ人に会いたくない気持ちと、皆に会いたいという気持ちが合わさって、しばらく黙りこむ。
光「…無理だったらいいんだけど」
宏「…入って、いいよ」
少し迷ってそう答えたら、静かに時ががちゃりとドアが開き、皆が入ってきた。
ゾロゾロと入ってくる皆に、少し縮こまる。
大「宏兄…」
そんな俺を見てか、大貴が呟くようにそう言った。
雄「…今も俺らのこと、信じられない?」
慧「俺らが怖い?」
宏「…少し」
素直にそう答えたら少し悲しそうに、そっか…と二人が呟く。
すると、顔を見合わせた侑李と涼介が突然。
…ギュッ
宏「…え…?」
俺に、ギュッと抱きついてきた。
皆も目をパチクリさせている。
涼「宏兄ぃ…ほんとのほんとに、好きっ」
侑「僕も、ほんとに大好きだよ?」
いきなり抱きつかれて怖いと思ったはずなのに、その思いはすぐになくなって、心がじわりと温かくなった。
二人に続いて、皆も抱きついてくる。
裕「俺も!」
圭「うん!宏兄大好き!」
…なんで、こんなに温かい皆を信じられなかったんだろう。
今なら皆を信じられる。
宏「皆…ありがとう」
俺の頬を、一筋の涙が伝った。
楠木です!
こんなに仲良しな兄弟、素敵ですよね!
次回もリクエストです♪
424人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
楠木りずむ(プロフ) - くりんくりんさん» そういえばそうでしたね!笑 リクエストが多かったんだと思います笑 このシリーズは6まであるので、最後まで楽しんで頂けると嬉しいです♪コメントありがとうございます! (2016年8月27日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
くりんくりん - 今回は涼介と宏太のパラダイスでしたね!個人的にその2人が好きなので、うれしいです! (2016年8月27日 11時) (レス) id: c45c4edcfa (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - あかりさん» 喜んでいただけたようで良かったです♪ありがとうございました!(*^^*) (2016年6月11日 23時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - リクエストありがとうございました!めっちゃよかったです! (2016年6月11日 22時) (レス) id: 3324f2c0d2 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 純奈さん» そんなそんな!とんでもないです!!でも期待に応えられたみたいで安心しました♪ありがとうございます(о´∀`о) (2016年6月7日 22時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:楠木りずむ | 作成日時:2016年5月22日 15時