JUMP家 〜病系４〜

涼介偏頭痛 (ありやまストロベリーさんリク) ページ17

宏太side


今日の涼介は熱もなくて、学校に行ける。

そのせいか涼介は、ずっとにこにこしてて嬉しそう。

宏「涼介、嬉しい？」

涼「うんっ！とっても！」

満面の笑みを浮かべ頷く涼介。

あぁぁぁ、可愛すぎる。

俺を含め、皆もニヤニヤしてる。

でもひとつ心配なこと…今日はあいにくの雨。

気圧から体調崩したり、しないといいんだけどな。



涼介side

涼「侑李〜！早くぅ」

侑「はいはいー」

今日は朝からとっても機嫌が良いです！

やっぱり、学校には出来るだけ行きたいし…前に虐められた男の子たちとも、仲直りできたしね！

…少しだるいのは、きっと天気のせい。

涼侑「「いってきまーす」」

気にしないで、僕は侑李と家を出た。


侑「無理しないでね？」

涼「もぅー、さっきからそればっかり！」

侑「心配なのー！」

雨のなか、同じ言葉を繰り返す侑李。

涼「ふふっ、ありがとうっ」

心配してくれることが少し嬉しくて、笑いながらそういった。

それから、僕たちは他愛もない会話をして登校していた。

侑「そしたら大兄がさ…」

涼「うん……っ！」

ルンルン気分だった僕を襲った、突然の頭痛。

思わず僕は立ち止まり傘を落として、近くにあった電信柱に手をついた。

侑「えっ涼介！？」

気づいた侑李が慌てて僕に駆け寄り、傘を傾けてくれる。

侑「どうした？大丈夫？」

涼「あ…たま……いっ！」

あまりの痛さに、僕は座り込んでしまった。

せっかく学校に行けると思ったのに…

どうしよう…こんな所で…

家も学校も、ここじゃ遠い…

侑「偏頭痛かな…あっ、電話！」

急いで侑李はどこかに電話をかける。多分家だろうけど…

その間にも頭痛は酷くなるばかりで。

時々車を通る音がうるさいし、少しの光でも眩しいし。

涼「いっ…うぅ…」

学校にいけないのと。

頭が痛いのと。

どうすればいいか分からない、軽いパニック。

そんな理由で、泣いたらもっと辛くなるのは分かっているのに、涙が出てきた。

侑「大丈夫だよー、もうすぐ車で迎えにきてくれるからね？」

いつのまにか電話を終えた侑李が、僕と同じように座って涙を拭ってくれる。

涼「っ…ゆ、りぃ…」

侑「辛いね。もう少しだよ」

それから侑李は、ずっと僕についてくれていた。

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