狼 青 年 〜素顔を見せた彼〜

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怖さのあまりか、フリーズする涼介。

フードで見えづらいのに、しきりにこぼれ落ちる雫と震える肩で号泣してるのが分かる。


裕翔はそんな涼介を抱きしめながら、相変わらず涼介の鼓膜が心配になるくらい叫んでいて。




裕『わーーー！！！！ポマードポマードポマード！！！！』




近づいてくる女の霊に、そう言った。


……………裕翔、それは口裂け女だよ…





涼『ふぇ……っ、ごめ、なさ…っ………うぅ〜〜っ…』

裕『南無阿弥陀仏！！南無阿弥陀仏！！』






スタッフ1「……そろそろネタバラシにいきましょう！笑」

大「うわ、こんなかに入るのぉ！？笑」

宏「早く行って安心させてやろう笑」

雄「お化け役の人もちょっと困ってるから笑」




なんだか楽屋の中がめちゃくちゃになってきた所で、ネタバラシをすることになった。





スタッフさんに渡された「ドッキリ大成功」のフリップを持ち、少しドキドキしながら廊下を小走りに進む。


撮れ高、良すぎるんじゃないか…？
2人には悪いけど、恐ろしいくらいリアクション良かったな……



もちろん後ろからはカメラも来ていて、足音をできるだけたてないようにして。



宏「ここ？」

大「ここですよね？」

スタッフ1「そうです！」

雄「せーのであけるよ、せーの！」







雄也の声で。

その扉を、思い切り開けた。







パァン…！！！！！











裕「…………え？」

涼「ぅ……っ、ふ、……っ…………………へ…」

裕「え？……え、あ……えぇ？」




……俺らに視線を向け、キョトンとする裕翔。
泣き続けていたけど、裕翔の声にこちらを見た涼介。




宏「ドッキリです」

裕「…ど…」

宏「ドッキリ！です！！」





裕「…………はぁ〜！？！？笑」





…うん。
やっぱりナイスリアクションだな。笑

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