* ページ22
裕翔side
「やまだぁ!!!!」
「キャーーっ!!待って委員長やっぱ空じゃん!!!」
「無理ヤバすぎなにこれ!?!?」
「おい嘘だろ!?」
………俺らのクラスを含む1年生は、集会では1番前に整列する。
そのせいもあって……俺らのクラスメイトたちは、壇上に張り付くように俺らに迫ってきた。
涼「っひ……」
宏「大丈夫…!大丈夫だよ涼介」
涼「こわ……っ」
宏「ほら見て。………皆笑ってる」
………マイナスな反応なんて、全くと言っていいほどなかった。
今までほとんど関わってこなかったはずなのに……俺にまで手を振ってくる皆。
なんだか、振り返すのも照れくさくって。
皆の方を見て、曖昧に微笑むことしか出来ない。
「山田!中島!!」
「推し2人がクラスメイトだったなんて……っ…泣」
涼「っ………みんな……嘘、ついてて……ごめんなさ…っ」
「何がだよー!!」
「2人とも好きだぞ〜!!!」
「Honey Bee最高ーっ!!」
微かな声だったのに、近くにいるからクラスメイトにも聞こえたようだ。
それに応える声は、あったかくて、やさしくて、嬉しくて。
ヤマの方を見れば、相変わらず薮くんに肩を抱かれながらも……目がキラリと光っている。
宏「……えっと……」
……薮くんがマイクを通して声を出せば。
全員が注目して、その声が静まった。
宏「……もちろん俺らは、これからも正体不明でやっていくつもりです。この瞬間を動画に載せることだってありません。…でもなぜ、リスクを犯してまで俺らが顔を見せたか。それは……………… 俺と雄也…藤は、あと数ヶ月でここを卒業して、他の3人は、転校するから…」
……少しだけ、会場内がざわつく。
さっきの歓声とは、また違う声。
戸惑いなどが大きく現れ、先生の中には、直接校長に話しかけている人も見えた。
宏「校門の前での騒動は、俺らがここからいなくなったことが知られれば、きっと収まる。そう思いました」
そう言うと、しん…と、会場は静まった。
………あれ……………?
なんだか、薮くんの言葉に、少しだけ違和感を覚える。
薮くんの言ってることは間違いじゃない。
確かに、その通りなのに……なぜだか心がもやっとして。
宏「………いや、………それだけじゃない……」
………薮くんも、自分の言葉に自分で違和感を感じたのか。
マイクを通して小さく、そう言った。
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楠木りずむ(プロフ) - 舞さん» ほんっっっとうにありがとうございます!!そう言っていただけてめちゃくちゃ嬉しいし励みになります(*´∀`*)これからもよろしくお願い致します! (2022年1月9日 23時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 光空さん» コメント嬉しいです!最初から最後まで本当にありがとうございますm(*_ _)mこれからもよろしくお願いしますー!!ありがとうございました!! (2022年1月9日 23時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
舞 - 完結おめでとうございます!りずむさんのお話がほんっっっっとうに大好きなので、今作も大好きですし、次回作も楽しみです!これからも応援してます!頑張ってください! (2022年1月8日 22時) (レス) @page49 id: 159037070c (このIDを非表示/違反報告)
光空(プロフ) - りずむさん!完結おめでとうございます!最初が六月なんて信じられないぐらい毎月楽しませて頂きました!!わたしも茜さんだっいすきです!!!良かったらまた茜さんの可愛いとこが見れたらなと思います!次作も楽しみにしていました!これからも楽しく読ませて頂きます (2022年1月8日 20時) (レス) @page49 id: dc08ee642a (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» いつもありがとうございます〜!!楽しんで頂けたようで何よりですm(*_ _)mこれからも頑張ります!本当にありがとうございました! (2022年1月8日 19時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
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