＊ ページ32
光side
男「流出してるぜぇアイツのこと……今は嘘ついて高校行ってるんだってなぁ？？？……その顔、ほんとにあいつが茜ってやつなんだなぁ？」
光「っ、嘘………」
……だって。
もうすぐ、紅白なのに。
涼介が覚悟して決断を下した大舞台なのに……？
男「涼介も災難だなぁ！ははっ！！アイツが死んでから嫌われたんだって？笑」
涼介。
アイツ。
…………その言葉で、察した。
こいつ……………こいつ、涼介の父親だ。
…涼介の母親を殺して、逮捕されてた……涼介が、ずっとずっと怖がっていた、張本人。
光「…仮釈放中の山田かっ……」
男「ネットで顔見て、疑ってはいたんだよなぁ…女の格好した涼介、あの女にそっくりでさぁ！」
光「っ！」
男「あとつけたらこの家まで分かっちゃって！…涼介が茜なら…………この家、金たぁくさんあるんだよなぁ？」
もしかして……前宏太くんが言ってた不審者も、コイツか……？
髪の毛を掴まれ、無理やり目を合わせようとする男を、ズキズキ痛みの走る体は睨むことしか出来ない。
警察と繋がってるスマホを、ポケットの中でぎゅっと握る。
頼む………頼むから、どうにかしてここに警察が来てくれれば……！
男「母親の次は息子が金づるの仕事を継ぐべきだよなぁ！？」
……パリンっ！と、相手の手が花瓶にあたって床に落ちた。
さらに男は、テーブルの上の料理を乱暴に床に落とす。
付いていたテレビも、思い切り倒す。
慧「ひ、っ…か……っ」
光「みんな上に逃げなさい！！早く！！！」
叫ぶ様にそう言えば、今度は頬を殴られた。
そうして今度はタンスを荒らし、押し入れから閉まっていたアルバムやおもちゃを投げ飛ばし。
飾っていた侑李の絵は、ビリビリに破り。
上の階に逃げた子供たちを追いかけようとするから、咄嗟にそいつの腰を掴んだ。
もちろんまた、強い拳が降ってくる。
それでも、しがみつく。絶対に離してやらねぇ。
「金！！金を出せよ！！！使えねぇなっ！！！」
……使えない？
違う。
ここは…涼介は、道具じゃない。
この男の金づるになるために、Honey Beeになった訳じゃない……！
「俺の金を早く出せ！！あぁ！？」
光「っ、渡さない…っ！」
「チッ…大人しく出さねぇと殺すぞ…！？」
…極論、殺されてもいい。
それぐらいの覚悟で俺は…ここの子供たちの親代わりをしてるんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 840人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
楠木りずむ(プロフ) - 光空さん» ひい…でもそう言っていただけてちょっと嬉しいです…笑 ありがとうございます！まだ続きますので、これからもぜひよろしくお願いいたします(*-∀-*) (2021年11月18日 0時) (
レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
光空(プロフ) - 完結すると聞くと悲しくなって来ました（泣）移行先でも楽しみにしてます！！！更新頑張ってください！ (2021年11月17日 23時) (レス) @page46 id: dc08ee642a (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 柊さん» ありがとうございます！笑 私も「やだやめて！可哀想！」って思ってます（え）どうかぜひこれからもよろしくお願いします……笑 (2021年11月1日 19時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - お願い！悲劇はもう止めて！作者様のことが一瞬嫌いになりそうなくらい今ドキドキハラハラしております。お願いです、無事に紅白踊らせてあげて下さい……。（作者様とこの作品は大好きです） (2021年10月31日 21時) (レス) @page23 id: 9a230f5c32 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» お返事遅くなって申し訳ないです…！そう言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます！ (2021年10月28日 9時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
