NINE colored gems

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大貴side



宏「了解。雄也運転お疲れ様。そしたら1番数が多い2階は……」


停止した車の中で、薮くん…もといペリドットが、そう声をかける。





…………けど。




そんなペリドットの声を遮って………一言も喋らなかった彼が、立ち上がった。






大「ガーネット……？」

涼「……」

宏「……どうした、ガーネット」




………その表情は、やっぱり無表情で。

口が開く気配すらなく。





ゆっくりと、パソコンに映された地図の2階を指さしたガーネットは……………





侑「っは！？！？」






……………………恐ろしい速さで、走り出した。









光「おいっ、どこに…っ！！」




慧「どうやら皆がうだうだ話してる間に2階に行ったみたいだね〜」





………は、嘘だろ……？


さっき、2階に9個ものウイルス発生源が仕掛けられるって言ってたじゃねぇかよ…！



圭「お、俺も2階に…！」

慧「なぁにいってんの。………ひとりでじゅーぶん。お前なんか足手まとい」

圭「っ…」

裕「てめぇっ…！！」




相変わらず平然と、俺らを蔑むようにそう言う彼に、全員の鋭い視線が向く。

それでもなおサファイアは表情を変えることはなく、余裕そうにパソコンの画面を眺めていて。




雄「っもういいよ、俺ら二手に分かれて1階と3階に行こう」

宏「あぁ。俺とアメジストが3階に行く。アクア、エメラルド、カーネリアンは1階。ルビーとシトリンは避難してきた人の誘導と処置を。全員連絡取れるように無線機もつけてね」

侑「分かった」




結局最後までまとまることなく……1人車に残して、俺たちは駆け出した。




…………こんなんで、いいのだろうか。


俺たちが、チームになった理由は何？


バラバラのまま、活動していくのか……？




裕「カーネリアン早くっ！」

大「あ…おう！」




これからのことに、不安を覚えながら………先を行くメンバーたちの元へ、俺も走り出した。

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