JUMP家 〜病系３〜

涼介過呼吸 ２ ページ15

涼介side


あれから４日がたった。

日に日に増していくピリピリとした雰囲気。

宏兄は帰ってきたけど、皆と同じでイライラしてた。

正直…居心地は悪い。

今は夕食を食べ終わり、部屋に戻ってきたところ。

一人暇してる僕が、みんなのイライラを助長しているんだろうな…と思った僕は、部屋で過ごすことがほとんどになった。

皆と話すのも少なくなっている。

ベットにダイブして、枕に顔を埋める。

涼「…もうやだ……」

思わず涙がこぼれる。

…ガチャっ

侑「明日早いから僕もう寝るけど」

開いたドアから、ツンツンしたような口調の侑李が僕に声をかける。

慌てて涙を拭って、侑李に笑顔を向けた。

涼「電気消しちゃって良いよ。僕も寝ようと思ってたから」

侑「…そ」

パチッと電気を消して、布団に入る侑李。

あぁ…侑李と最後におやすみの言葉を交わしたのはいつだっけな…

胸がぎゅうっと苦しくなる。

今の皆に、明らかに僕は邪魔者。

出来るだけ刺激しないようにしてるけど、それでも皆はイライラしてて。

最後に笑顔を見たのはいつだっけ？
僕が心から笑ったのはいつだっけ？

涼「…っ…うぅ…」

また涙がこぼれた。

侑李にバレないように、嗚咽を押さえ込む。

皆…僕、邪魔だよね。

いつも体調崩すし、皆が忙しくてもなんのサポートも出来ない。

涼「うぅ…ハァ…う…ハァ…」

侑「…涼介？」

いつも迷惑かけてばっかだし…

そんなことを考えていると、呼吸の仕方が分からなくなって、上手く息が吸えない。

涼「ハァ…！ハァ…！ふぇ…ハァ…！」

泣いてるせいもあるのだろうか。

呼吸が苦しい。

焦ったように侑李は電気をつける。

侑「涼介！ゆっくり落ち着いて息して！…誰かーー！！」

僕の背中を擦りながら、侑李が大声を出す。

宏「どうし…涼介！！誰か、袋！！」

涼「ハァ…！ふぅっハァ…！ハァ…！ふぇっ」

辛くて苦しくて、泣きながらゆっくり息をするように心がけるけど、なかなか治まってくれなくて…

宏兄が僕の口に袋をあてて、声をかける。

宏「息を吸ってー、吐いてー、ゆっくりゆっくり」

宏兄が処置し、ようやく治まった。

あぁあ、また迷惑かけちゃった…

そう思いながら、僕は疲れたのか、治まった途端に意識を手放した。

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