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大貴side
大「こんな夜に、珍しいな………」
裕翔先生から呼び出され、俺は病院の駐車場にいた。
本来ならこの時間は入っちゃいけない時間だけど………今夜は特別、らしい。
そんな急を要することなのだろうか。
もしかして、涼介の体のこと………?
いやでも、こんなとこに呼び出すのは変か………
裕「お待たせしました、有岡さん」
大「うおっ!!」
グルグル考えていれば………いつの間にか、先生が目の前にいて。
ビッッックリした………
大「ぜ、全然大丈夫ですよ!……それで…………話、というのは……?」
……夜の病院は、普通に怖い。
それは、何度が来てたからわかってたけど………駐車場の方が怖いな。
頼れる警備員さんはいるけど、なんとなく不気味だ。
早く話を終わらせて欲しくて、そう先生に投げかければ…………先生は、少し俯いた。
裕「…………悪く思わないでくださいね」
大「え…?」
裕「こうなったのは、有岡さんのせいではない」
………何言ってんだ?
前髪が影になって目元が見えず、余計に気味が悪い先生。
こんな先生…………見たことない。
裕「特定の誰が悪いかなんて、俺にも分からない。有岡さん自身に恨みがある訳でも無いし、有岡さんは大切な患者の家族だ」
大「……ちょっと…言葉が足らないんですけども…?」
俺の言葉が聞こえてないんじゃないかと言うくらい、1人で喋る裕翔先生。
さすがにムッとしてそう言ったけど………それすら聞こえてないみたいだ。
裕「………恨みがあるのは………警察です」
大「は………?」
裕「同じ苦しみを味わわせてやりたい………それが俺の、復讐の仕方なんです」
大「っちょ……!!」
突然近づいてきた先生。
その手には……………ナイフの刃先が握られていて。
俺の手を掴み、ナイフを無理やり持たせて。
そのまま……………
裕「う"っ………!」
……………俺の手の上から……ナイフを、自分の腹に刺した。
大「…え…………」
……は………?
なに、これ………どうなってんの……?
「中島先生!?…っお前何をっ!!」
「おい!連絡しろ!!お前は救急車!!」
大「ちょっ、まて、ちがっ……!!!」
先生の声、そして倒れる音に反応したのか………駆けつけてきた警備員。
頭が真っ白になって、どうすればいいのか分からない。
やべぇ…………このままじゃ………!
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しょりれん - 完成度が半端なくてびっくりしました! (2021年11月25日 20時) (レス) @page50 id: 103108e9a9 (このIDを非表示/違反報告)
海音 - この話とても面白くて度々読み返しに来てます!りずむさんの作品全て好きです!新作の更新も頑張ってください!楽しみにしてます^^* (2020年11月17日 23時) (レス) id: f3a5bd6aac (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん - すごいですね!これからも他の作品で頑張ってください!!! (2020年8月20日 7時) (レス) id: 4766001341 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - いろはすさん» コメントありがとうございます!そのとおりです〜!お名前だけお借りしました笑 (2020年5月20日 21時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
いろはす(プロフ) - 女の子の名前は古畑中学生ですね!!どこかで聞いたことあるなと思ってました笑 (2020年5月20日 18時) (レス) id: c890c969a8 (このIDを非表示/違反報告)
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