検索窓
今日:2 hit、昨日:19 hit、合計:136,324 hit

ページ7

大貴side



大「こんな夜に、珍しいな………」


裕翔先生から呼び出され、俺は病院の駐車場にいた。

本来ならこの時間は入っちゃいけない時間だけど………今夜は特別、らしい。



そんな急を要することなのだろうか。

もしかして、涼介の体のこと………?

いやでも、こんなとこに呼び出すのは変か………





裕「お待たせしました、有岡さん」

大「うおっ!!」




グルグル考えていれば………いつの間にか、先生が目の前にいて。

ビッッックリした………



大「ぜ、全然大丈夫ですよ!……それで…………話、というのは……?」






……夜の病院は、普通に怖い。

それは、何度が来てたからわかってたけど………駐車場の方が怖いな。


頼れる警備員さんはいるけど、なんとなく不気味だ。


早く話を終わらせて欲しくて、そう先生に投げかければ…………先生は、少し俯いた。







裕「…………悪く思わないでくださいね」

大「え…?」

裕「こうなったのは、有岡さんのせいではない」



………何言ってんだ?


前髪が影になって目元が見えず、余計に気味が悪い先生。

こんな先生…………見たことない。



裕「特定の誰が悪いかなんて、俺にも分からない。有岡さん自身に恨みがある訳でも無いし、有岡さんは大切な患者の家族だ」

大「……ちょっと…言葉が足らないんですけども…?」



俺の言葉が聞こえてないんじゃないかと言うくらい、1人で喋る裕翔先生。

さすがにムッとしてそう言ったけど………それすら聞こえてないみたいだ。





裕「………恨みがあるのは………警察です」

大「は………?」

裕「同じ苦しみを味わわせてやりたい………それが俺の、復讐の仕方なんです」

大「っちょ……!!」









突然近づいてきた先生。









その手には……………ナイフの刃先が握られていて。




俺の手を掴み、ナイフを無理やり持たせて。

そのまま……………









裕「う"っ………!」









……………俺の手の上から……ナイフを、自分の腹に刺した。






大「…え…………」




……は………?


なに、これ………どうなってんの……?









「中島先生!?…っお前何をっ!!」

「おい!連絡しろ!!お前は救急車!!」



大「ちょっ、まて、ちがっ……!!!」




先生の声、そして倒れる音に反応したのか………駆けつけてきた警備員。

頭が真っ白になって、どうすればいいのか分からない。





やべぇ…………このままじゃ………!

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (189 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
578人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

しょりれん - 完成度が半端なくてびっくりしました! (2021年11月25日 20時) (レス) @page50 id: 103108e9a9 (このIDを非表示/違反報告)
海音 - この話とても面白くて度々読み返しに来てます!りずむさんの作品全て好きです!新作の更新も頑張ってください!楽しみにしてます^^* (2020年11月17日 23時) (レス) id: f3a5bd6aac (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん - すごいですね!これからも他の作品で頑張ってください!!! (2020年8月20日 7時) (レス) id: 4766001341 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - いろはすさん» コメントありがとうございます!そのとおりです〜!お名前だけお借りしました笑 (2020年5月20日 21時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
いろはす(プロフ) - 女の子の名前は古畑中学生ですね!!どこかで聞いたことあるなと思ってました笑 (2020年5月20日 18時) (レス) id: c890c969a8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2020年2月22日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。