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Case.7 ページ1

(事件ではないですが、次の事件につながります…!)

涼介side



裕「涼介、こっち向いて」


裕翔先生とは反対方向に、顔をふいっと背ける。



……………昨日。



誘拐事件から1週間経って……俺はようやく、目を覚ました。


目を覚ませば、顔を覗き込んでる大ちゃん、お母さん、裕翔先生。

何があったんだっけ………そう思って周りを見回した時に、扉のそばに慧くん達が見えて。

それで全部、思い出したんだ。


そして今日。
朝から俺は……2人に、尋問を受けている。


裕「どうして隠してたの」

大「……涼介、教えて?」



怒ってる、裕翔先生。
困った顔の、大ちゃん。


そんな顔をさせたかったわけじゃないのに、そうさせてしまってるのは………間違いなく、俺だ。




大「涼介…………」

涼「だって………」






……心臓の動きが、かなり悪くなっている。
もう今までみたいに、自由に外出とはいかない。
ちゃんと厳しく診察して、薬を常時服用しながらじゃないといけない。
それから出来る限り、階段なども登らない。
1日に歩くことが許されるのは1km未満。

………それが………目を覚まして、裕翔先生が放った言葉だった。



………だって……そんなの……



涼「学校にも行けない俺が……っ、頭も体も悪い俺がっ、唯一力になれるのが……探偵だったからっ……」

大「……うん」

涼「っこの仕事してないと俺…っ…………生きてる実感、ないし………」

大「………」



……それに。









涼「っ………信じたくなかった…っ…………」









へっぽこな心臓だってことは、分かってた。

悪化すれば、命に関わることだって。

……人より、早く死ぬ可能性が高いことだって。



けど、だけど。

ぎゅっと胸が痛むたび…死が近づいてるような気がして。

……いや、違う。

俺は実際、死に近づいていってて。

その現実を…………信じたくなかったんだ。

・→



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しょりれん - 完成度が半端なくてびっくりしました! (2021年11月25日 20時) (レス) @page50 id: 103108e9a9 (このIDを非表示/違反報告)
海音 - この話とても面白くて度々読み返しに来てます!りずむさんの作品全て好きです!新作の更新も頑張ってください!楽しみにしてます^^* (2020年11月17日 23時) (レス) id: f3a5bd6aac (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん - すごいですね!これからも他の作品で頑張ってください!!! (2020年8月20日 7時) (レス) id: 4766001341 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - いろはすさん» コメントありがとうございます!そのとおりです〜!お名前だけお借りしました笑 (2020年5月20日 21時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
いろはす(プロフ) - 女の子の名前は古畑中学生ですね!!どこかで聞いたことあるなと思ってました笑 (2020年5月20日 18時) (レス) id: c890c969a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2020年2月22日 19時

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