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大貴side
高い周波数で、高齢になるほど聞こえづらくなっていくモスキート音。
俺にも聞こえる、と言う涼介……そこかしこに耳を当てて顔を歪めていたことに、ようやく納得した。
宏「っ俺確認してくるわ！」
………でも。
一体、なんのためにモスキート音なんて……
涼「…せっかく協力出来ると思ったのに……」
このモスキート音のせいで音が聞けなくなった涼介は、唇を突き出し分かりやすくしょげていた。
大「そう落ち込むなって。全部の現場でその音がなってたかは、涼介にしか確かめられないんだぞ？」
涼「……あ………そっか……っそうじゃん！大ちゃん、別の現場連れてって！」
……いや単純すぎだろ。
思わずははっと笑い声をもらすと、たちまちムスッと不機嫌な顔になる涼介。
涼「何がおかしいの」
大「別に？……………あ、そーだ。お前にこれ渡しとく。なんかあったらそれで俺のに連絡が行くから」
ぷいっと顔を背ける涼介に渡したのは、超小型の無線機。
ポケットに入れても目立たないその無線機はあまり普及してないけど、俺らの課では実験的に取り入れることになったんだ。
しかもGPSで、屋外だったらどこだって居場所が分かる優れもの。
そんな無線機を見つめ、涼介は「カッコイイ…！」だのなんだの言って。
………忙しい奴だな。
大「とりあえず車乗ってて？俺薮さんと話してこなきゃ」
涼「あっ…………今日は車じゃなくて、歩きで行きたいな」
大「え…結構距離あるぞ？」
涼「いーの！………もう歩けるもん」
くすぐったそうに笑って、そう言う涼介。
……そういうことか…
今までは長距離を歩くことだってセーブしてきたもんな……
涼「歩けるだけ歩きたいの。大ちゃん、早くしてねっ」
大「えっ、おい待て！！」
悪戯っぽく笑う涼介は、次の瞬間俺に背を向けて。
今までじゃ考えられないくらい、思い切り走り出した。
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しょりれん - 完成度が半端なくてびっくりしました！ (2021年11月25日 20時) (
レス) @page50 id: 103108e9a9 (このIDを非表示/違反報告)
海音 - この話とても面白くて度々読み返しに来てます！りずむさんの作品全て好きです！新作の更新も頑張ってください！楽しみにしてます^^* (2020年11月17日 23時) (レス) id: f3a5bd6aac (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみん - すごいですね！これからも他の作品で頑張ってください！！！ (2020年8月20日 7時) (レス) id: 4766001341 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - いろはすさん» コメントありがとうございます！そのとおりです〜！お名前だけお借りしました笑 (2020年5月20日 21時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
いろはす(プロフ) - 女の子の名前は古畑中学生ですね！！どこかで聞いたことあるなと思ってました笑 (2020年5月20日 18時) (レス) id: c890c969a8 (このIDを非表示/違反報告)
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