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リョースケside



………意識が戻ると、見慣れない天井。

体がベタベタして、気持ち悪い。


裕「……あ、起きた?おはよう………ヤマ」



そんな声がして、慌てて起き上がった。


………その途端、感じたことのない体の重さに………また、ぼふんっと横になる。


なんだ、これ…………



裕「あーだめだよ、慌てて起きちゃ……まだ熱あるんだから」


「………誰だ」



………見たことのない、人間。

思いきり睨み付けて、そいつを見る。


人間なんて、信用できない。

愛する涼介を殺したのは、人間だから。
特に、セイフって奴らは。



……そう思っていった、俺の言葉に…………男は、目を見開いた。




裕「………何、いってるの……?」

涼「誰だと言ってる」

裕「っ………裕翔だよ……ヤマ、なんの冗談……?」



侑「ゆーてぃ……?……っ、涼介!起きたの…!?」



再び現れた人間に………俺の警戒心は、MAXになって。

近寄ってきた男二人を、突き飛ばした。



侑「いっ……」

裕「っ、ちょ!ヤマ…!?」




ヤマ………?


さっきからそう呼ぶ名前が、気になって。

ふと、俺は気付いた。


こいつら…………もしかして…………




リ「…………………お前ら………セイフ、ではないな………?」



裕「……は……ほんとに何いってるの………?」

侑「…………違うに決まってるでしょ……涼介、どうしたの…?」



………やっぱり………こいつらはきっと、涼介の…………





涼「…………俺は…………お前らの知ってる涼介ではない」





はっきり伝えるべきだと思った。



コイツらは、まだ涼介が生きてると思ってる。

生前、涼介が仲良くしてたやつらなんだろう。

けど……そんな勘違いをされたままだと、俺が困る。




俺の言葉に首をかしげるふたり。
それでもなお、俺は言葉を続けた。




…………お前らの知ってる、涼介は…………


涼「………あの丘に住んでた、涼介は………もう死んでる」



侑「………は……………?」



リ「涼介は殺された。この世にはいない。家と共に………燃やされて黒こげなはずだ」



はっきり伝えてるはずなのに、なかなか理解を覚えないふたりに。



リ「…………だから、俺は行く」




そう告げて、俺は今度こそ立ち上がった。









侑「……………待ってよ…」

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のん(プロフ) - 主様は天才ですか?!最高でした。涙が止まりませんでした (2022年8月26日 0時) (レス) @page48 id: da36f43a6d (このIDを非表示/違反報告)
白米小悪魔(プロフ) - 涼介が亡くなったところからずーっと涙が止まらず、最後まで読みました!やばかったです!ティッシュ必須です! (2021年12月3日 21時) (レス) @page48 id: 9c9b1da7b7 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - やまたかLOVEさん» あけましておめでとうございます!!ありがとうございます〜! (2020年1月1日 23時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)
やまたかLOVE - あけましておめでとうございます!良いお年をお迎えください(*゚▽゚*) (2020年1月1日 0時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 名無し54757号さん» 嬉しいです……!!読んで頂きありがとうございました!!m(_ _)m (2019年12月26日 7時) (レス) id: cd22ea486d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2019年10月31日 17時

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