涼介 ページ35
涼介side
涼「……皆、分かってる通り………俺は、殺し屋の母さんから生まれたんだ」
今まで、話してこなかった過去。
殺し屋から生まれた息子だなんて知られたら、軽蔑されるし、恐れられる。
……それにきっと、皆が危なくなると思って、言わなかった過去。
だけど………
皆はそんな俺を、受け入れてくれたから。
もう話してもいいって、そう思った。
俺が生まれた経緯を知ったのは………仕事で稼いだ高級ワインを飲みながら、母さんが話したからだった。
………あぁ、やっぱり。
俺はやっぱり、母さんの子供なんだと。
殺し屋の子供なんだと、半ば諦めのような感情を持ったことを、今でも覚えてる。
涼「……俺は、あの母さんと………母さんが殺す予定だった、ターゲットとの子供だった」
裕「え………」
涼「……母さんは殺しのためにその人に近寄って、色仕掛けで油断させて殺したんだよ。………その時に出来た子が、俺」
悲しさなんて、無かった。
俺に愛情を全く注いでないことなんて、もう知ってたから。
涼「だから桐沢さんは、俺の父親って訳じゃないよ。事務所のひとで、母さんに殺しの依頼を持ってくるひと」
慧「………アイツがいってた、娘って…」
涼「…姉さんのことだよ。俺みたいに出来た、もう一人の子供……母さんに、殺されちゃったけど」
………俺と姉さんは、仲が良かった。
そして俺も姉さんも…………殺し屋であるこの家庭から、逃げ出したいと思ってた。
幼い頃から、ナイフや銃、色仕掛け、演技力や心理戦なんかの、殺し屋になるための教育を受けてきた俺ら。
だけど………そんなの、嫌だと思った。
普通に生きたいって、ずっと思ってたんだ。
涼「姉さんは………それを母さんに言ったんだ。……言っちゃったんだ」
思い出す、あの日。
あのときの光景は………今でも、鮮明に覚えている。
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楠木りずむ(プロフ) - 柑橘類。さん» 嬉しいです……！！こちらこそ読んでいただき、コメントまで感謝です！ありがとうございました！m(_ _)m (2019年11月10日 9時) (
レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘類。 - 初コメ失礼します。今更ながらではありますが、完結おめでとうございます！輝希の皆の温かさや、幼い山田くんの苦悩と決意に泣かされました…どの小説よりも大好きな作品です。書いてくださりありがとうございました！ (2019年11月9日 17時) (レス) id: 8dd377e6cf (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» こちらこそ読んでいただき感謝しかないです！ありがとうございます！！！ (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 眼鏡っ子さん» ありがとうございます♪実は掛け持ちをしておりますので、ぜひそちらも覗いてくださいな…(しれっと)ありがとうございました！ (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - かのさん» 嬉しいです！ありがとうございます！これからもよろしくお願いしますm(__)m (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
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