サイレン ページ30
裕翔side
す「桐沢、ちゃんと念入り見たのね？」
桐「……俺そんなに信用ねぇかよ」
す「失礼。職業柄念には念を入れる性分なのよ」
…………身体検査が、終わったらしい。
今こそ侑にでも出てきてほしかったけど、そう簡単にもいかず。
侑「んんぅ〜っ……」
侑李は山田すず子の腕の中で、涙をずっと流していた。
………家には、無数の盗聴器。
だから、今頃家に来てる警察には何も伝えられず。
身体検査でスマホも無くなり、連絡手段も何もない。
ついでに薮ちゃんたちも縛られて、皆が身動きがとれない状況。
叫ぶにしてもここは廃墟ビル。人はいない。
…………どうするの、これ………？
ちらりと涼介をみれば、泣きそうな顔。
拳銃を持っているけど、その手はプルプルと震えていて。
涼介………お願いだから、助けてくれよ…
今この場を切り抜けられるには、きっと涼介しか……………！
…………そう思っていたときだった。
裕「……っ！」
桐「…………蝶、まずいぞ」
す「っ………なんで…………」
なんでサイレンの音がするのよ………
……静かに、でも、さっきの愉快な声とは正反対の……怒りを含めた声。
うっすらと聞こえるのは………パトカーの、サイレンの音だった。
す「……涼介？あんた…」
涼「っ、俺じゃない！！」
す「チッ………イラつくわね本当に…」
場が凍るような声に、全員が押し黙った。
すぐにでも殺されるような………そんな感覚がしたから。
す「……いいわ。どうせ皆殺せるんだし……こっちにはコイツがいる」
侑「っん……！」
にやっと笑いながら、侑李の髪を引っ張るその女。
ムカつく…………
その姿に、俺だけじゃなく全員が怒りに震えた。
す「桐沢、マスクと帽子と変声器！」
桐「あいよ」
女がそう叫んで、マスクと帽子、そして変声器らしきものを身につけた………直後。
………バァン！！！
青「警察だ！！」
青山さんを筆頭とする警察たちが……扉を蹴破って、入ってきた。
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楠木りずむ(プロフ) - 柑橘類。さん» 嬉しいです……！！こちらこそ読んでいただき、コメントまで感謝です！ありがとうございました！m(_ _)m (2019年11月10日 9時) (
レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘類。 - 初コメ失礼します。今更ながらではありますが、完結おめでとうございます！輝希の皆の温かさや、幼い山田くんの苦悩と決意に泣かされました…どの小説よりも大好きな作品です。書いてくださりありがとうございました！ (2019年11月9日 17時) (レス) id: 8dd377e6cf (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» こちらこそ読んでいただき感謝しかないです！ありがとうございます！！！ (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 眼鏡っ子さん» ありがとうございます♪実は掛け持ちをしておりますので、ぜひそちらも覗いてくださいな…(しれっと)ありがとうございました！ (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - かのさん» 嬉しいです！ありがとうございます！これからもよろしくお願いしますm(__)m (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
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