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宏太side



す「涼介、なぁに?これ」

涼「ん?あっ、この前のテストだ。国語は得意!」

す「すごいじゃない…!……私がいない間もよく頑張ってたのね。偉い子」

涼「や、やめてよ恥ずかしいな……」



………数日がたった、今日。


警察にも相談した結果、涼介は…………正式に、山田すず子に引き取られることになった。

理由は簡単。

涼介が………それを望んだから。


そして今日は、母親は涼介の引っ越し準備を手伝うために、輝希にやってきて。

……それはそれは楽しそうに、ふたりで準備をしている。



圭「ほんとに、楽しそう…だね」

侑「……行っちゃうんだ、涼介……」


雄「なんだかなぁ……」

慧「……いいのかな、これで…」


どこか、引っ掛かる部分はあるけれど。

涼介の楽しそうな顔をみると……俺たちは、何も言えなかった。





「「いただきます」」

光「はい、めしあがれ」


その日の夜。

涼介の引っ越しは………明日に、迫っていた。

つまりこれが…ここで食べる、最後の夜ご飯。


涼「ん、おいひぃ」

光「………良かった」


にこにこしながらご飯を頬張る涼介に、子供たちは少しだけ悲しそう。

裕翔は唯一の同い年だったし、侑李と圭人もかなり慕ってたからな…


…どうしても、気になる。
涼介は、確かに嬉しそうだ。本当に、幸せそうな顔をしてる。

だけど………

宏「…涼介」

涼「ん?」

宏「…本当にいいのか。…お前……本当に嬉しいか?」


その嬉しそうな表情が信じられなくて、思わず、そう聞いた。


涼「うん、嬉しいよ?…ここの皆と離れるのは寂しいけど……たまに遊びにくるからね」


………俺の言葉を予想していたかのように…顔色を変えずにそう言った涼介。

そのまままた、美味しそうにご飯を食べ始めるから……やっぱり、何も言えなくて。


大「にっ、にしても、ほんっとに旨いなーこれ!」

光「な…んだよいきなり!恥ずかしいわ!」

雄「…俺はね、これが好きー」

光「うるさいっての!」


無理矢理食卓を明るくするしか、なかった。

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楠木りずむ(プロフ) - 柑橘類。さん» 嬉しいです……!!こちらこそ読んでいただき、コメントまで感謝です!ありがとうございました!m(_ _)m (2019年11月10日 9時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘類。 - 初コメ失礼します。今更ながらではありますが、完結おめでとうございます!輝希の皆の温かさや、幼い山田くんの苦悩と決意に泣かされました…どの小説よりも大好きな作品です。書いてくださりありがとうございました! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 8dd377e6cf (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» こちらこそ読んでいただき感謝しかないです!ありがとうございます!!! (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 眼鏡っ子さん» ありがとうございます♪実は掛け持ちをしておりますので、ぜひそちらも覗いてくださいな…(しれっと)ありがとうございました! (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - かのさん» 嬉しいです!ありがとうございます!これからもよろしくお願いしますm(__)m (2019年11月8日 13時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2019年10月6日 13時

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