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誰……? ページ22

涼介side



裕「じゃあ俺も行くね。錆びたら困るし、防水テープ巻いてこなきゃ」

長ズボンの上から足を指差し、そう言う裕翔。

涼「ん、分かった」


離れていった裕翔を見届けてから、俺はまた海を眺めた。

いいなぁ……俺も泳げたらよかったんだけど。


……………小さい頃は、必要な技術以外……教えてもらわなかったからなぁ…………


楽しい旅行のはずなのに、そんな少し嫌なことを思い出していたとき……ふと後ろで、足音が聞こえてきた。

涼「伊野ちゃん?」

さっき裕翔行ったばっかなのに、早いな…


そう思った………けど。
後ろを振り返った途端、目を見開いた。


「うわっ、超綺麗…!」

「あたりじゃね!?」

「かんわいい〜!君いくつ?」


伊野ちゃんなんかじゃない………知らない男の人、3人。

日焼けして真っ黒な3人は、やんちゃそうに笑って、座る俺の肩を組んできて。

なに、この人たち………


「おにーさんたちと遊ぼうか?ね!」

涼「あ、いや、俺は……」

「………あれ、君男の子?」

「……まーいいんじゃねぇの、可愛いし!」


………女だと思われてたの、俺……

無理矢理立たされて、ニヤニヤしながら俺の腕を引っ張ってくる男の人。

涼「いたっ……」


……誰か……誰でも良いから、早くきて……

少し怖くなって抵抗していれば……誰かが、その腕を掴んだ。


慧「………何してんの」

涼「伊野ちゃん…」


…良かった……!

ホッとしたのも…束の間。


「……誰?この子の知り合い?」

慧「そうですけど」

「えー!この人も超綺麗じゃない?」

「ほんとだよな!?やっべぇ〜……お持ち帰りけってーい!」

慧「…………え」


え…………?

男の腕を掴んだ伊野ちゃんの手が簡単に離れ、あっという間に俺と同じような状態にされちゃって。


慧「え、いや、待って俺男ですけど…っ」

「だぁいじょうぶ、痛くしないって♪」

涼「伊野ちゃんっ……」


ど、どうしよう………このままじゃ、どっかに連れていかれちゃう………!


…………どうにか、しなきゃ………





気付いたら、俺は……手が出ていた。


涼「っ……!」

「い"っ……!?」

「えっ、おいどうした!?」


俺の腕を掴んでいた腕を……ぐるっとひねりあげて。

驚くもう一人の男の背後に回って、首筋をチョップ。



「は……っクソ、行くぞ!なんだあいつ!」

最後の一人が、気を失った男を引きずって……男たちは、逃げていった。





…………あ…

やっちゃった……

謎→←海



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かの(プロフ) - 楠木りずむさん» ほんと、そうですよね〜 (2019年10月5日 18時) (レス) id: a1c36b0d98 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - かのさん» 不謹慎だけど!申し訳ないけど!やっぱり病系っていいですよね!!笑 (2019年10月3日 21時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - はるさん» 仲間がいて嬉しいです(*´∀`)倒れ方プロですよね(は)本当に上手すぎますよね!! (2019年10月3日 21時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
かの(プロフ) - 私も、不謹慎ながら病系が好きです!(結構重めの) (2019年10月3日 19時) (レス) id: a1c36b0d98 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 私も不謹慎ですが病系好きです。セミオが倒れるときあーセミオー!って感じでした。山田さんの顔の表現力尊敬します (2019年10月3日 18時) (レス) id: 6c02acd669 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2019年8月26日 17時

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