続・MAGIC WORLD ー英雄の子ー

＊ ページ18

涼介side



……フラフラだった体が、とうとう体を支えきれなくなって。

蛇「もらったぁぁぁぁぁぁ！！！！」

クソ……！！

この絶体絶命の中でも、杖を握った……その時。


「「Ice blast！！」」


突然、後ろから、激しく冷たい風が吹き……男が、吹っ飛ばされた。

あまりにもいきなりで……俺も、ゆっくり振り返る。

涼「嘘………」

蛇「くっ！…………っ、庶民どもめが！！」

……俺を、馬鹿にしてた子。

そして、見て見ぬふりをしてた子、もはやきっと、俺を知らなかった子。

そんな子達が……皆、一点に杖を向けていて。

宏「庶民でもなぁ！たくさん集まりゃそれなりに大きい魔力になるんだよ…！！」

侑「山田くん…！君は、英雄なんでしょ！？死なれちゃ困るんだけど！！」

そうだ……俺には、この世界の人々がいるんだった。

雄也や裕翔、大ちゃんだけじゃない……

俺を……英雄の俺を、今人々は、必要としている。

涼「……ありがと、皆…」

この距離だから聞こえるはずもないけど……静かに、そう呟く俺。

ゆっくりと立ち上がって、目を閉じた。

俺の体の全ての力を、杖に集中させて。

手のひらに熱がこもってきたのを感じながら、そっと目を開ける。

………裁きを受けろ、蛇…！！


涼「God's anger！！」

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