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大貴side
……昨日は本当に大変だった。
どれくらい大変だったかっていうと、今吐き気と格闘している先生の介抱よりも大変だった。
昨日、トイレから戻ってくると、先生がいなくなっていて。
大「…はっ…?」
トイレからここに来るまで誰にも会わなかったから、多分トイレじゃない……というか、先生のあの酔い方でどこかに一人で行けるとは思えない。
じゃあ、どこへ……?
店員さんなら知ってるかも、と思って聞いてみたけど、分からないとしか言ってくれなくて。
思い当たる場所なんて無いし、とりあえず店内を一人で回ってみることにした。
宛もなくフラフラしてる俺は、まるで不審者だけど。
あの先生の事だ。どこにいるかなんて分かったもんじゃない。
普通の人なら厨房の中やレジにいるわけないけど、生憎先生は普通の人ではないので無理をいって探させてもらった。
……けど、やっぱりいない…
大「……ん…?」
しばらく店内を見ていたら、とある個室の扉の数センチの隙間から、見覚えのある真っ黒な服が見えた。
あそこ、俺らの個室じゃないよな……?
……もしかして、別の個室に間違えて入っちゃってたり…!?
急いでその個室に向かって、扉をガラリと開けた。
大「…っ…!?」
…………その光景はもう、驚きでしかなくて。
もうなんか、声も出なくて。
「あ?……おい、誰か来たぞ」
「はぁー?これからいいとこだってのによ!」
大「…先生………!?」
いつもの黒のカーディガンは脱がされ、中に来ていたワイシャツのボタンも外され……白い肌が露になっている、先生の姿。
こんな状況にも関わらず先生は眠っていて。
大「ちょっ……お前ら、何やってんだ!!」
二人組の男が、先生のワイドパンツに手をかけた状態で罰が悪そうにこっちを見ていて、我に返った。
大「手を離せ!……それ以上続けたら警察呼ぶぞっ…」
「チッ…」
「……気持ちよくなれなくて残念だ。行こーぜ」
大「ってめぇ…!!」
ぶちギレて怒鳴れば、挑発したような顔をして個室を出ていくその二人。
追いかけてやりたい気持ちもあったけど、今は先生が最優先だ。
………相変わらず、気持ち良さそうに寝ている先生。
あと1歩遅ければどうなっていたか分からない…もしかしたら写真に撮られ広められていたかもしれない。
マスコミなんかに売られてたら…先生は、先生として活動出来たかも分からない………
それに、何より…………
大「………マジ心配したぁ……」
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ずみ - 完結おめでとうございます。ありやまの新しい関係性と山田さんの儚い個性と一般人とはいえ一般人では無い世界観に、あっという間に吸い込まれました。他の作品も読ませていただきたいと思います。 (2020年12月13日 11時) (レス) id: 8b98f4e28d (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - kanさん» ありがとうございます!気づかなかったですか…!気づいてくれるのも嬉しいし気づかれないのもなんか嬉しいです……!笑 次回作もよろしくお願いします! (2019年4月5日 10時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
kan(プロフ) - 完結おめでとうございます!今回も楽しく読ませて頂きました^ ^まさかメンバー全員の登場!そして裕翔くんの名前にはカラクリがあったなんて…!?全く気づかずに読んでました笑次回作も楽しみにしてます! (2019年4月4日 0時) (レス) id: 7f5ec1a8f4 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 恋した月さん» ありがとうございます!次回作もよろしくお願いします!笑 (2019年4月3日 22時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
恋した月(プロフ) - すっごく面白かったです! (2019年4月3日 9時) (レス) id: d6f1a4b68b (このIDを非表示/違反報告)
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