りょうすけせんせい ー2ndー

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涼介side


……俺からしたら実は、かなりピンチだったりするこの状況。

涼「侑李くん…？ここ、危ないからさ。別のところに隠れよ？」

侑「やだぁ、みつかるでしょ！」

………だって…怖ぇんだもん…！

狭いし暗いし、俺が苦手なもののダブルパンチで既にかくれんぼなんてどうでもよくなってる俺。

頼む、圭人くん早く見つけて…

圭「もーいーかいっ？」

そんな時、タイミングよく圭人くんの大きな声が聞こえてきて。

侑「もーいーよっ！」

侑李くんが、可愛らしい声でそれに返した。

…よし。

圭人くんが見つけてくれるまでの辛抱だ。

冷や汗が多く震える手をぎゅっと握り、静かに時は流れていく。

侑「せんせ…？けいと、こないねぇ」

涼「…そう、だね…」

俺の頭の中には恐怖しかなくて、俺の前で小さくうずくまって身を隠す侑李くんをぎゅっと抱きしめた。

侑「……せんせぃ、どーしたの？ぼく、こわくないよ？」

涼「……こうしてた方が…見つからないと思ってさ」

我ながら無理のある言い訳だけど、幼い侑李くんは案外さらっと納得してくれたようで。

侑李くんは顔だけをあげて、楽しそうに笑った。

侑「えへっ、せんせ、あったかぁいね」

涼「…そうかな？」

会話だけを聞けばなんとも和やかだが、俺の心臓はバックバクで…どんどん鼓動が早くなっていくばかり。

額の汗もさらに増え、震えそうになる体を抑え込むように…さらに侑李くんを強く抱き締めた。

侑「きゃはっ……せんせ、くるしぃ〜」

ごめんね、侑李くん…！

心のなかで侑李くんにそう言いながら、それでも力を緩められない俺。

………その直後。

倉庫の扉がゆっくり開かれ、真っ暗だった倉庫に少しずつ光が入ってきて。

圭「…！侑李くんとせんせー、みつけたぁっ！！」

嬉しそうに、圭人くんがパタパタと走って笑った。

…………助かった…




圭「…せんせ？たたないの？」

涼「っ……あはっ、先生ちょっと…足痺れちゃった。加藤先生、呼んできてくれるかな？」

どうやら見つかったのは俺らが最後らしい。

情けないことに動けなくなってしまった俺は、悔しそうに立ち上がる侑李くんと満足げな圭人くんにそうお願いした。

わかった！と元気よく返事をし、倉庫から出ていく二人。

涼「っ……はぁ……っ…」

息がつまるような感覚に思わず胸に手を当て、呼吸が落ち着くのを待つ。

…あぁ、もう。

先生の俺がこんなんでどうするんだよ…

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