お互いに 3 ページ29
涼介side
……パチ、と目を開くと、見えたのはいつもの天井。
途端に病院に行ったことなどを思いだし、なんとなく状況を理解する。
…あれ…知念は…?
周りを見渡そうとモゾモゾと体を動かすと、足に感じる重み。
そこには腕を枕にして、スヤスヤと眠る知念がいて。
…ずっと看病してくれてたのかな……
近くには湯たんぽや薬、水などが置かれていて、不器用な知念が一生懸命になって看病してくれたことが目に見えて分かった。
体も少し楽になったし、もうちょい寝かせてやろう…
…そう思った矢先。
侑「…ん…?」
眉間にシワを寄せた知念が、ゆっくり目を開いてしまった。
あー…まだ寝ててよかったのに。
涼「おはよ、知念…?体、だいぶ楽になったよ。ありがと…」
侑「…あぁ、涼介………………っ!!」
…え…っ?
ぽわーっとした感じで俺を見た…直後。
知念は突然口を押さえながら、ドタドタとどこかに行ってしまって。
その足取りは…明らかにフラフラ。
涼「知念…!?」
………まさか。
嫌な予感がして、俺も慌ててベッドから降りた。
……けど、やはり少し楽になった程度の体は、思うように動かなくて…フラフラして、そこに座り込む。
クッソ…俺のせいでもしかして…
侑「…っ……おえっ…ゲホッゴホッ……うえぇ…っ」
俺の予想を肯定するように、トイレの方から聞こえる知念のえずく声。
そういやあいつ、病院でもここに来てからもマスクなんてしてなかった…
多分…いや、絶対そうだ……移しちゃったんだ…
………胃の辺りがムカムカする…けど、今はそんなことどうでもいい。
未だ重い体を無理矢理起こして、トイレへと急ぐ。
涼「知念っ…」
侑「っ…りょ、すけ…見ちゃ、ダメ……気持ち悪くなっちゃうよ…っおぇ…!」
ようやくたどり着いたトイレには、便器に顔を突っ込んでいる知念。
青白い顔をしたままなおも俺の心配をする知念に、申し訳なさが出て来て。
とりあえず知念が楽になるように、背中を擦っていた。
……だけど。
涼「…っ…!」
さっきから感じていたムカムカは強くなり、せり上がってくるような感覚。
あーもう…!これじゃあ満足に知念を見てやることもできない…
思わず知念から離れ、急いで洗面所に。
涼「ゲホッ……うえぇ…っおぇ…」
……そうだ、誰かに連絡しとこ……
…アイツなら、きっとすぐ来るよな…?
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楠木りずむ(プロフ) - いちごみるくさん» すみません、冒頭にも書いているのですが、もうリクエストは締め切ってしまってるんです…!申し訳ありません!リクエストありがとうございました(;_;) (2017年11月2日 22時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 優さん» 遅くなってすみません(´;ω;`)実はもう、リクエストは締め切ってしまってるんです…本当に申し訳ありません!!わざわざリクエストありがとうございました!! (2017年11月2日 22時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
優 - リクで知念君が偏頭痛で倒れちゃうのが見たいです。 (2017年10月26日 21時) (レス) id: 13a9f2ae49 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - さんか☆さん» どんどんしてください笑 そうねぇ…読者様には申し訳ないけど(;-;)ありがとう!! (2017年10月3日 6時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
さんか☆(プロフ) - どんどんしていいという許可を頂きましたから!笑 いや、充分すぎるよ!書ける時、書きたい時に書くのが1番!ちょっと現実逃避したくなった時とかね…?笑(テストとかその他もろもろ笑) (2017年10月1日 16時) (レス) id: 539bd24262 (このIDを非表示/違反報告)
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