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story7 ページ8

侑李side


涼「分かんないってなんだよ」

ハハッ、と笑いながらそう言う涼介を見ても、僕はポカーンとしたまま。

涼「にしても疲れたぁー…」

うーんと大きく伸びをして歩きだした涼介に、後ろからついていくように歩いていく。

侑「…今日は……委員会、だったの?」

確認するようにそう聞いた僕。

振り返った涼介の顔は、はぁ?と少し呆れたような顔をしていて。

涼「そうだって電話で言ったろ?」

侑「…電、話……?」

涼「うん。なのにお前ずーっと無言だったし」

委員会…無言…


『…おっ、知念?俺さー、今日委員会あるの忘れてたんだわ』

『あれ?おーい、知念?聞こえてるかー??』


やっぱり…その電話は、涼介が死んだあとにかかってきた電話のこと…?

なんなの、本当に…まるで時間が歪んでるみたい。

このままだと涼介はまた、死ぬってこと?

涼「今日のお前、なんかおかしいぞー?なんでそんな静かなんだよ」

侑「…涼介」

立ち止まって、名前を呼ぶ。

今は、生きてる。

僕の目の前で涼介は、ちゃんと生きてる。

…死なせてたまるか。

涼「…え、知念?どした?」

僕が立ち止まったことに気づいて、キョトンとした顔で引き返してくる涼介。

そもそも、なんで一回家に帰ったのに事故にあったの?

侑「涼介………このあと出掛ける予定、ある?」

自然と俯いていた顔を少し上げると、涼介の眉間に皺を寄せた顔が見えた。

涼「ないけど…さすがにこの後遊ぶのはキツいよー?疲れたもん」

侑「…あ…そう」

ってことは、事前に予定していなかった外出か…

侑「じゃあ…忘れ物とか…?」

涼「忘れ物〜?……あ…あぁぁ!!」

いきなり、何かを思い出したように叫びだした涼介。

突然の大声に、僕も少しビックリして肩を揺らす。

涼「課題!明日提出の課題忘れた!!」

なおも叫ぶ涼介。

じゃあ…あのときに外に出掛けたのは、忘れ物を取りに行くため…?

涼「悪いっ知念、取ってくるわ!あっ、ありがとな!」

軽く手を上げてから走って、来た道を戻っていった涼介。

…さっきの時より、時間は早い。

話した内容も違えば、忘れ物を取りに行くまでの経緯だって違う。

これで、何も起こらなければ…

普通に明日が来れば…

…だけど。




キィーーーーー……!!

ドン!ガシャ…ッ!



後ろから、嫌なブレーキ音と、何かがぶつかる音が聞こえてきた。



お気に入りも評価も上がってる…!
皆様、本当にお優しい…泣
ありがとうございます!!

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楠木りずむ(プロフ) - 全然大丈夫ですよ〜(*´▽`*)嬉しいです!ありがとうございます!! (2017年7月18日 22時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾慧#うえまー(プロフ) - 遅いんですけど、感動しました!(^O^) (2017年7月18日 18時) (携帯から) (レス) id: 63bba7a27a (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 山田Loveさん» そう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます♪ (2017年4月1日 10時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
山田Love - 涼介が生きて終わってよかった〜。  ちぃの素直さ可愛い (2017年3月30日 19時) (レス) id: 938a3d3741 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 僕ちゃんさん» ありがとうございます!読んでいただき感謝です(*^^*) (2017年3月6日 20時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作者ホームページ:楠木りずむ  
作成日時:2016年11月10日 20時

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