story22 ページ26
侑李side
いつもの時間。
いつもの公園。
いつもと同じ、空の下。
違うのは…僕のバックの中に、涼介の忘れ物になる“はずだった”ものが入っていること。
涼介が事故に遭う原因は、これで無くなったはず。
あとはまた、さっきみたいに…素直な心を、伝えれば。
涼「…知念ー?」
……きた。
もう、早めに言ってしまおう。
そして早く家に帰って…久々に電話でもしよう。
…僕にとっては久々じゃないけど。
涼介が話しかけて、僕が答えて。
僕が話しかけて、涼介が答える。
そんな当たり前な電話を、しよう。
涼「とーちゃーくっ!…知念、なんで…」
侑「涼介」
何も知らない涼介の言葉を遮って、僕は暗闇のなかに声を落とす。
声を遮られたからか、少し不満げに涼介は顔をこちらに向けた。
侑「…忘れ物、あったよ」
涼「え?忘れ物…?」
と思ったら、今度はキョトンとした顔で表情を固める涼介。
そんな涼介の前で、僕はゴソゴソとバックを漁った。
侑「よいしょ…っと。はい、これ」
涼介の前にそれを差し出すと、やはりまだ不思議そうな顔をして受け取った。
涼「ん?…あーー!!課題!!忘れてた!!」
暗くて見えづらかったのか、暫くしてから大声をあげて。
…良かった…ちゃんと渡せた。
侑「もうー…しっかりしてくれないと困るんだけど!」
…涼介がいなくなったら困るって、この数日で何度も経験したんだよ?
なんて、口がさけても言えるはずがなく。
悪い、サンキュ!!と笑顔でそういう涼介をみて、自然と僕も笑顔になっていた。
侑「…罰として、一生僕のそばで財布やってもらうから」
涼「一生!?」
そして、大事なこと。
謎の人物が教えてくれた“素直な心”。
侑「…僕のそばに、いてくれるよね?」
答えはOKだって分かってるはずだけど、なぜだかドキドキする僕。
涼「え…?」
侑「……いて…くれる?」
自信がなくなって、声が小さくなる。
そりゃ、ドキドキもする。
答えによっては…死も、ありえるんだもん。
涼「…ん、いる。てか、いなきゃダメなんだろ?」
ははっと笑った涼介。
…ホッとして、ホッとしすぎて。
なんていうか、何も考えられなくて。
涼「…知念?」
侑「…約束だから」
僕はそういって、精一杯に笑った。
…けど、どうして…?
どうしてトラックが…涼介の後ろから、迫ってきてるの……?
楠木です!
皆様のお陰で、なんとぉぉぉぉ!!
赤星、達成です!!!!
ありがとうございます!!
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楠木りずむ(プロフ) - 全然大丈夫ですよ〜(*´▽`*)嬉しいです!ありがとうございます!! (2017年7月18日 22時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾慧#うえまー(プロフ) - 遅いんですけど、感動しました!(^O^) (2017年7月18日 18時) (携帯から) (レス) id: 63bba7a27a (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 山田Loveさん» そう言って頂けて嬉しいです!ありがとうございます♪ (2017年4月1日 10時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
山田Love - 涼介が生きて終わってよかった〜。 ちぃの素直さ可愛い (2017年3月30日 19時) (レス) id: 938a3d3741 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 僕ちゃんさん» ありがとうございます!読んでいただき感謝です(*^^*) (2017年3月6日 20時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
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