story１３ ページ16
侑李side
侑「…あっ……」
そろそろ…あれが来る時間。
目の前にいる涼介を見つめながら、ゆっくり手を離す。
着信音がなる前に、僕は部屋を出た。
背中を壁に預け、すぐに出られるように携帯を握りしめる。
涼介には、僕の声は聞こえないかもしれない。
届かないかもしれない。
だけど何も言わなかった分、ここで言っておきたい。
電話の涼介は、まだ生きてるんだから。
…プルルルル…
きた。
僕はワンコールで電話に出て、恐る恐る耳に当てる。
侑「…涼介……」
涼『…おっ、知念？俺さー、今日…』
前と同じように聞こえてくる、涼介の元気な声。
ふう、と息を吐いて、涼介の言葉を遮るように声を出す。
侑「涼介、あのね、伝えたいことがあるの。今日は、いっしょに帰れなくてごめんね。僕、涼介のこと助けられたはずだったのに…現実に目を背けて。」
涼『あれ？おーい、知念？？』
もちろん、会話が成り立つわけがなくて。
それでも、僕は涼介に想いを伝え続けた。
侑「次は、絶対涼介を助けるから。もう、こんな最低なこと絶対しないから。涼介の命は、僕が守るから」
涼『…あ、やべ。そろそろ行くわ！』
少し涙声の、僕の声。
司会はゆらゆらと揺れて、言葉に力強さが無くなっていく。
だけど、これだけは伝えたい…！！
侑「涼介、あの…」
涼『また明日な！！』
…ブチッ
ツー、ツーという機械的な音が、僕に電話が終わったことを知らせる。
侑「…っ、涼介…そんな…」
一番、伝えたかったこと、伝えられなかった。
謝ってばっかじゃない。
ほんとに、なにやってるんだろ。
…言いたかったな、最後まで。
伝えたかったな。
“ありがとう”
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楠木りずむ(プロフ) - 全然大丈夫ですよ〜(*´▽｀*)嬉しいです！ありがとうございます！！ (2017年7月18日 22時) (
レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾慧#うえまー(プロフ) - 遅いんですけど、感動しました！(^O^) (2017年7月18日 18時) (携帯から) (レス) id: 63bba7a27a (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 山田Loveさん» そう言って頂けて嬉しいです！ありがとうございます♪ (2017年4月1日 10時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
山田Love - 涼介が生きて終わってよかった〜。 ちぃの素直さ可愛い (2017年3月30日 19時) (レス) id: 938a3d3741 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 僕ちゃんさん» ありがとうございます！読んでいただき感謝です(*^^*) (2017年3月6日 20時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
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